概要
香風智乃は、『ご注文はうさぎですか?』に登場する喫茶店「ラビットハウス」オーナーの孫娘で、愛称は「チノ」。物語序盤は中学2年生で、店の看板娘として接客をこなしながら、香りだけで銘柄を言い当てるほどのコーヒー通として知られる。年齢の割にクールで大人びた物腰だが、誰に対しても敬語で話す癖が抜けない一面もある。頭には常にアンゴラウサギのティッピーを乗せている。
性格
物語序盤のチノは、感情表現が薄く引っ込み思案な性格の持ち主だった。喫茶店の客や年上の家族に囲まれて育ったため、誰に対しても敬語で話す癖が染みついており、無理にタメ口を使おうとするともじもじしてしまう。
保登心愛(ココア)と出会い、木組みの街での日々を重ねるうちに、チノは少しずつ表情豊かになっていく。友人には素っ気ない態度を取りがちだが内心では深い愛情を持っており、ブランデー入りのチョコレートで酔った際には思わず「お姉ちゃん」と口走ってしまうなど、年相応の甘えん坊な一面ものぞく。身長や体型にコンプレックスを抱く姿も、そんな彼女の人間らしさを物語っている。
能力
コーヒーの世界でチノが見せる真骨頂は、香りだけで産地や銘柄を言い当てる鋭い嗅覚にある。亡き祖父から受け継いだコーヒー占い「カフェ・ド・マンシー」を自分の淹れるカプチーノでも再現でき、その占いはよく当たると評判だ。もっとも味覚そのものは年相応で、ミルクと砂糖がなければ飲めないという子どもらしい弱点も併せ持つ。
裁縫を含む家事全般をこなせるほか、趣味のチェスでは年上の千夜を打ち負かすほどの腕前を見せる。絵の才能にも恵まれ、独特な画風は「時代を変える力強い絵」と評されたこともある。一方で運動は苦手で、水泳は犬かき程度しかできない。
活躍
ラビットハウスでは祖父の跡を継ぐべく、家業のバリスタ修業に励む日々を送る。ココアの来訪をきっかけに、ライバル店「甘兎庵」の宇治松千夜、軍学校のような気風を持つ天々座理世、お嬢様気質の桐間紗路といった仲間たちとの交流が広がり、木組みの街から出たことがなかったチノも、やがて仲間と山遊びに出かけるまでになる。
中学の同級生である条河麻耶・奈津恵とは「チマメ隊」と呼ばれる3人組を組み、面倒見のよいお姉さん的存在として振る舞う。中学卒業後の進路では、親友たちと離れてでもココアと同じ高校へ進む道を自ら選び取り、かつて引っ込み思案だった自分からの大きな成長を見せた。
エピソード
「チノ」という愛称は、コーヒー飲料の「カプチーノ」に由来する。
父のタカヒロは元軍人で、退役後に亡き義父が興したラビットハウスを継ぎ、夜のバータイムにはバーテンダーを務める。かつて戦友として天々座理世の父とはライバル同士だったが、今では親友同士という間柄だ。母の咲(サキ)は、チノが幼い頃にすでに亡くなっている。
ネタバレ
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チノが頭に乗せているアンゴラウサギのティッピーの正体は、チノより先に世を去った祖父の魂が宿った存在である。生前の祖父はラビットハウスのバリスタで、コーヒー占い「カフェ・ド・マンシー」を得意としていた。かつてチノは、祖父の声を真似た腹話術でティッピーを介し、祖父と心を通わせていた。