概要
任天堂のアクションアドベンチャー『ゼルダの伝説』シリーズの主人公。勇気のトライフォースを宿す運命の勇者として、危機に瀕したハイラル王国とゼルダ姫を救うために剣を取る。作品ごとに姿は似ていてもほぼ別人という設定で、時代を変えながら新たなリンクとして冒険が繰り返し描かれる。
性格
多くの場面で自ら台詞を発することのない無口な主人公であり、目立った性格そのものが明確には設定されていない。これはプレイヤーがリンクに自分自身を重ねながら物語を追体験できるようにという、シリーズプロデューサー青沼英二らの意図的な設計によるものとされる。それでも作品を経るごとに表情や仕草には差が生まれ、『風のタクト』では表情豊かでコミカルな一面が、『トワイライトプリンセス』ではやや少年らしい気性が加えられるなど、無口さの中にも作品ごとの個性がにじむ。
能力
象徴的な武器は、悪しきものを退ける力を持つとされるマスターソード(退魔の剣)で、ハイリアの紋章を掲げる盾とともに標準装備をなす。弓矢・爆弾・ブーメラン・フックショットといった多彩な道具を使いこなし、作品ごとに異なる楽器(時のオカリナ、風のタクトの指揮棒など)で謎解きや意思疎通を行う。旅の道中では妖精ナビィ(『時のオカリナ』)、影の生物ミドナ(『トワイライトプリンセス』)、剣の意思フィー(『スカイウォードソード』)など、作品ごとに異なる相棒が導き手として付き従う。
活躍
シリーズ第1作『ゼルダの伝説』(1986年)では、ゼルダ姫によって8つに分けられ隠された知恵のトライフォースを探し出し、大魔王ガノンの討伐に挑む。以降のシリーズでも、姿を変えたリンクがハイラル各地を巡って謎を解き、ダンジョンを攻略し、迷い込んだ仲間や住民を助けながら脅威に立ち向かう役回りが繰り返し描かれる。『ブレス オブ ザ ワイルド』『ティアーズ オブ ザ キングダム』では、100年の眠りから記憶を失った状態で目覚めるところから物語が始まり、従来の緑の勇者服に代わり青い「英傑の服」を身につけた青年として広大なハイラルを旅する。
エピソード
「リンク」という名は、宮本茂によれば離れた時代に散らばるトライフォースの欠片を「つなぐ」役回りに由来するとされ、青沼英二はこれを「トライフォースを繋げ、世界を正しく導く者」と説明している。初代のドット絵デザインは色数の制約から生まれたもので、舞台が森であったことから緑色の装いが選ばれた。『時のオカリナ』では開発者小泉歓晃の妻の指摘を受け、それまでの団子鼻から鼻筋の通った顔立ちへとデザインが一新され、続く『風のタクト』のアニメ調デザイン「トゥーンリンク」は発表当初ファンの間で賛否を呼んだ。リンクは基本的に左利きとして描かれてきたが、Wii版『トワイライトプリンセス』ではWiiリモコンを振る操作に多くのプレイヤーが右手を使ったことを踏まえて右利きに変更され、それに合わせてゲーム世界全体が左右反転される独特の対応が取られた。