概要
長門有希は、『涼宮ハルヒの憂鬱』シリーズに登場する北高校文芸部の一年生。感情の起伏をほとんど表に出さず、極端に口数が少ない少女として周囲に認識されている。だがその正体は、銀河を統べる情報統合思念体が涼宮ハルヒ観測のために送り込んだ対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェース――つまり宇宙人である。SOS団には結成翌日に加わり、以後キョンにとって最も頼れる相談相手であり続けている。
性格
見た目通りの無口・無表情を貫き、喜怒哀楽をほとんど示さない。その一方で知識欲と食欲は人一倍旺盛で、部室に籠っては分厚いSF小説から古典まで片端から読みふける生粋の読書家でもある。原作序盤ではかけていた眼鏡も、キョンから「ない方が可愛い」と言われたのをきっかけに外すようになった。他人との会話はごく最小限に留めるが、相手がキョンのときだけは言葉数が増え、判断を仰ぐように意思表示をすることも多い。
能力
情報統合思念体の端末としての力は常識の埒外にある。情報操作と呼ばれる能力で周囲の物質・天候・時間までも書き換えることができ、負った傷は自ら情報を書き換えて再生してしまう。ふだんの動作は緩慢だが、必要な場面では人間離れした速度と反応を見せる。能力行使の際に口にする超高速の呪文のような言葉は、データベース言語SQLを基にしているとされる。ときには相手の腕に噛みついてナノマシンを注入するという、荒っぽい治療手段も使う。
活躍
表向きは大人しい文芸部員だが、SOS団では涼宮ハルヒが起こす数々の騒動の裏で、キョンに手がかりや助言を与える最後の切り札として動いてきた。同じくヒューマノイド・インターフェースである朝倉涼子が、ハルヒの反応を見るためキョンの殺害を独断で企てた際には、これを阻止して朝倉を消滅させている。物語が進むにつれて、何でも一人で抱え込むのではなく、自分自身の判断で行動する場面も増えていく。
エピソード
角川書店は長門の読書家設定にちなみ、「長門有希の100冊」という選書リストを公式に発表しており、彼女が作中で読んでいるとされる書籍のラインナップが話題になった。喜緑江美里や朝倉涼子といった同型のヒューマノイド・インターフェースとの関係も物語の重要な軸で、古泉一樹は長門を「他の端末とは異なる特別な存在」ではないかと推測している。2020年に行われたファン投票「涼宮ハルヒの総選挙」では168,010ポイントを獲得し、シリーズ全キャラクター中で1位に輝いた。
ネタバレ
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長編『涼宮ハルヒの消失』では、長門自身の意志によって書き換えられた「涼宮ハルヒの存在しない世界」にキョンが迷い込むという大きな転換が描かれる。この改変には、本来ほとんど表に出さないはずの長門の感情の高まりが関わっていたことが示唆されており、彼女がどのような想いでこの選択をしたのかは、シリーズ屈指の議論を呼ぶテーマになっている。