概要
佐倉杏子は、テレビアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』に登場する魔法少女。まどかたちが暮らす見滝原市の隣町・風見野市の出身で、伸縮自在な槍を武器に接近戦を得意とする。巴マミの死後、新たな縄張りを求めて見滝原に現れたベテランの魔法少女で、「魔法は自分のためだけに使う」と公言する一匹狼を自任している。
性格
表向きは男勝りな口調で好戦的にふるまい、魔法少女の力は自分の欲望を満たすためだけに使うと言い放つ。学校には通わず、菓子やジャンクフードを万引きなどで調達しながら私服で通す生活を送る。
しかしその内面は不器用ながら情に厚く、食べ物を粗末に扱う者には強い怒りを見せる。感情の赴くままに行動する癖が裏目に出て利己的に見えているだけで、本来は素直で優しい性格の持ち主である。
能力
武器は柄が伸縮・湾曲・分割自在な多節槍で、複数本の槍や鎖、鞭のような形態にも変化させて戦う。接近戦とスピードを得意とし、身体能力・戦闘中の判断力は数いる魔法少女の中でも屈指と評されるが、防御に回ると脆いという弱点を抱える。
本来の固有魔法は幻惑魔法「ロッソ・ファンタズマ」だったが、契約の際の願いにその力を使い切ってしまったため、以後は戦闘用の魔法を持たず、武器の腕だけで戦い続けている。
活躍
駆け出しの魔法少女だった頃は、先輩の巴マミから効率的な魔女の探し方を教わり急速に成長した過去を持つ。見滝原に来てからは、当初こそ美樹さやかと縄張りやスタンスの違いから対立する。
しかし互いの根底に似た事情があると気づいてからは、次第にさやかを気にかけるようになり、自らの過去を明かしながら助言を送るようになる。
エピソード
テレビアニメでは第4話ラストに、マミの死後の見滝原に現れる新顔として初登場する(漫画版・劇場版総集編では第5話に相当)。名前が「きょうこ」と読みにくかったことから、ファンの間で「あんこ」という愛称が定着した。
キャラクターデザイン原案は蒼樹うめが手掛け、企画当初はイメージカラーが黄色の予定だったが、デザインの過程で赤へ変更された。髪型も原案のハーフアップから、現在のポニーテールへと改められている。
第7話の「食いもんを粗末にするんじゃねえ」という台詞は、彼女の生い立ちを象徴する一言としてファンに広く知られている。
ネタバレ
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杏子には、教会の聖職者だった父の教えを誰も聞いてくれないことに心を痛め、「父の話を皆が真面目に聞いてくれるように」とキュゥべえに願って契約したという過去がある。しかし信者が戻ったのは魔法による作為的な現象に過ぎず、それを知った父は絶望のあまり杏子を「魔女」と罵り、母と妹を道連れに無理心中してしまう。ひとり生き残った杏子は、以後「他人のために魔法は使わない」と心に決めて生きてきた。
物語終盤、人魚の魔女オクタヴィア・フォン・セッケンドルフへと姿を変えたさやかを救おうと、杏子はほむらとともに奔走する。しかし力及ばず、最後は自爆魔法でオクタヴィアを道連れにし、さやかと相討ちの末に命を落とす。最終話ではまどかの精神世界に現れ、覚悟を決めた彼女へ「後はとことんまで行くしかねえんだからさ」と言葉を送る。
劇場版『[新編]叛逆の物語』では、まどかの願いによって書き換えられた新しい世界の中で杏子は生き続けており、以前とは違う穏やかな日々を送る姿が描かれる。