概要
ドイツ西端の古都アーヘンにたたずむ、ヨーロッパ最古級の大聖堂。フランク王国のカール大帝が宮廷礼拝堂として建てさせた八角形の聖堂を核に、後世の増築が積み重なった。歴代の神聖ローマ皇帝がここで戴冠し、1978年には世界で最初に選ばれた世界遺産の一つとなった。
見どころ
黄金に輝く八角堂
カロリング朝時代からの核となる八角形の礼拝堂。金地のモザイクがドームを覆い、中央には皇帝が寄進した車輪形の大シャンデリアが吊り下がる。
光の聖堂「ガラスの家」
15世紀に増築された後期ゴシックの内陣。天まで届くような細長いステンドグラスが林立し、「ガラスの家」の異名で親しまれる。
地理
ドイツの西端、ベルギーやオランダとの国境にほど近い古都アーヘンの中心に建つ。聖堂の心臓部は、八角形のドーム空間を十六角形の周歩廊がぐるりと囲む集中式の礼拝堂だ。天へ吸い込まれるようなこの構造は、はるか東方のビザンツ帝国の教会にならって設計されたといわれる。のちの時代には、細長いステンドグラスがそびえる高いゴシックの内陣が継ぎ足され、時代の異なる様式がひとつ屋根の下に同居している。
歴史
聖堂の物語は、フランク王国を率いた大帝カール大帝(シャルルマーニュ)から始まる。彼はこのアーヘンをカロリング朝の事実上の首都と定め、自らの宮廷礼拝堂として聖堂を築かせた。完成は805年。以後、16世紀までのあいだに、じつに30人もの神聖ローマ皇帝がこの聖堂で戴冠の式をあげている。
聖堂は増改築を重ねながら育っていった。13世紀には、奥の主祭壇にカール大帝の遺骨を納めた黄金の「聖遺物箱」が安置される。15世紀初めには、光あふれるゴシック様式の内陣が加えられた。扉や欄干に用いられた青銅細工は、カロリング朝時代の姿をいまに伝える現存唯一の作例として名高い。1978年、アーヘン大聖堂はドイツで、そして世界で最初に選ばれた12件の世界遺産の一つに名を連ねた。
