アフリカ属州生まれの皇帝が壮麗に整えたローマ港湾都市

レプティス・マグナの考古遺跡

Archaeological Site of Leptis Magna

地中海の光を受けた凱旋門と列柱が、ローマに比肩した北アフリカの繁栄を語る。

レプティス・マグナの考古遺跡のミニチュア

概要

リビア北西部の地中海沿岸に残る古代港湾都市。フェニキア人が築いた町はローマの植民都市となり、この地に生まれた皇帝セプティミウス・セウェルスのもとで最盛期を迎えた。凱旋門、劇場、港、市場などが往時の都市機能を伝える。

  • リビア
  • 文化遺産
  • 1982年登録
  • 検定2級

見どころ

レプティス・マグナに残るセプティミウス・セウェルス帝の凱旋門

セウェルス帝の凱旋門

この町に生まれたセプティミウス・セウェルス帝の時代を象徴する記念建造物。大きなアーチと精緻な石彫が、帝国屈指の都市へ発展した黄金期を伝える。

レプティス・マグナのローマ劇場と地中海沿岸の港湾都市遺構

劇場から見渡す港湾都市

半円形のローマ劇場に立つと、港、市場、倉庫、商店へ連なる都市の仕組みが見えてくる。記念建築と交易・生活の場が一体となった遺跡の魅力を実感できる。

地理

リビア北西部、ホムス地区の地中海沿岸に位置する。北アフリカにおける商業の中継地として発展した港湾都市で、港を核に市場、倉庫、商店、住宅地区がまとまり、公共建築と生活空間を備えた都市の広がりを遺構から読み取れる。

海上交易に適した沿岸立地と、乾燥した土地に連なる石造建築群が特色である。壮大な記念建造物だけでなく、商品を扱った場所や人々が暮らした地区まで残るため、ローマ帝国の北アフリカ都市を総体として理解できる。

レプティス・マグナの考古遺跡の風景

歴史

紀元前10世紀、フェニキア人がこの地に町を築いた。やがてローマの植民都市となり、北アフリカの商業中継地として成長した。

2世紀、この都市で生まれたセプティミウス・セウェルスが、アフリカ属州出身者として初めてローマ皇帝となると、故郷は大規模に拡張・美化された。皇帝の凱旋門やローマ劇場をはじめ、堂々たる公共建築が整えられ、ローマに匹敵すると評される黄金期を迎えた。

1982年に世界遺産へ登録された。2016年には、内戦に伴う政情不安定によって保全が脅かされ、危機遺産リストに記載された。

参考

  • UNESCOArchaeological Site of Leptis Magna
  • 書籍『くわしく学ぶ世界遺産300〈第5版〉』(発行:世界遺産アカデミー/世界遺産検定事務局、発売:マイナビ出版)

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