概要
ミャンマー中央平原のエーヤーワディー川沿いに広がる、11~13世紀のバガン朝の古都。上座部仏教で建造を「功徳」とみなす信仰を背景に、3,000を超す仏塔・寺院・僧院・堂が築かれ、今も祭事と礼拝が続く聖なる景観である。
見どころ
三千を超す仏塔がつくる聖なる景観
上座部仏教の「功徳」の思想を背景に、11~13世紀の仏塔、寺院、僧院、堂が平原を埋める。バガン朝の繁栄と信仰が一体になった文化的景観の核心である。
仏像・彫刻・壁画が伝える生きた信仰
堂内には仏像や彫刻、壁画、フレスコ画が残り、今も祭事や祝いの儀式、日々の礼拝と結びつく。遺跡であると同時に、現在も信仰が続く聖地である。
地理
ミャンマー中央部の乾燥した平原、エーヤーワディー川が大きく曲がる一帯に位置する。世界遺産は川の片岸にある7区域と対岸の1区域からなる連続資産で、寺院、ストゥーパ、僧院、巡礼地、考古遺跡が「聖なる景観」を形づくる。
3,000を超す仏教建造物が残り、仏塔(パゴダ)、寺院、僧院、堂が乾燥した平原に密集する。建物内部の仏像、彫刻、壁画、フレスコ画といった卓越した仏教美術も、今なお続く祭事や祝いの儀式などの宗教的慣習と結びつき、人々の信仰の対象であり続けている。
歴史
11~13世紀、アノーヤター王が建国したバガン朝はエーヤーワディー川の交通を掌握し、バガンを都として繁栄した。上座部仏教では仏塔や寺院などを建てることが「功徳」を積む行いと考えられたため、王や有力者から庶民に至る寄進が相次ぎ、13世紀に寺院建設が最盛期を迎えた。
2016年のミャンマー地震では多くの建造物が大きな被害を受け、日本の文化財保護の専門家も協力して修復が進められた。建築だけでなく生きた宗教的伝統を伝える文化的景観として、2019年に登録基準(iii)(iv)(vi)で世界遺産となった。
