ドナウが結ぶ王都ブダと近代都市ペスト

ブダペスト:ドナウ河岸とブダ城地区、アンドラーシ通り

Budapest, including the Banks of the Danube, the Buda Castle Quarter and Andrássy Avenue

丘の王宮と平野の大通りを、くさり橋が一つの首都へ結び合わせる。

ブダペスト:ドナウ河岸とブダ城地区、アンドラーシ通りのミニチュア

概要

ドナウ川を挟む王都の歴史を伝えるブダ地区と、近代ハンガリーを象徴するペスト地区からなる都市遺産です。ブダ城、河岸の歴史的景観、1849年のくさり橋、計画都市軸アンドラーシ通りが、中世から19世紀までの建築と都市計画の発展を示します。

  • ハンガリー
  • 文化遺産
  • 1987年登録
  • 検定2級

見どころ

ドナウ川のくさり橋から望むブダ城

くさり橋から仰ぐブダ城

1849年に開通したくさり橋は、ドナウ両岸のブダとペストを恒常的に結び、都市統合を促した象徴です。橋の軸線上に王宮の丘が立ち上がる景観から、中世王都と近代首都のつながりを実感できます。

歴史的建築と並木が続くブダペストのアンドラーシ通り

アンドラーシ通りと近代都市計画

並木とネオ・ルネサンス建築が続く大通りは、オペラ座を経て英雄広場へ延びる19世紀の都市軸です。地下には1896年開業の大陸ヨーロッパ初の地下鉄が走り、地上と地下を一体で設計した近代化を示します。

地理

都市の骨格は南北に流れるドナウ川です。西岸の丘陵上にはブダ城地区、東岸の平地にはペストの市街が広がり、くさり橋などの橋が両岸を結びます。川、丘、橋、河岸建築がつくる眺望は、世界でも優れた歴史的都市景観の一つと評価されています。

ブダペスト:ドナウ河岸とブダ城地区、アンドラーシ通りの風景

歴史

ブダペストは、10世紀末にマジャル人が建国したハンガリー王国の首都としての歴史を伝えるブダと、近代国家を象徴するペストからなります。もとはブダ、オーブダ、ペストの三都市でした。15世紀、マーチャーシュ1世はブダ城をルネサンス様式へ改築しましたが、その後オスマン帝国に占領され、17世紀後半にハプスブルク家が奪還してバロック様式で再建しました。18世紀にはマリア・テレジアが大規模な増改築を行いました。

1849年、ドナウ川にくさり橋が架けられて両岸の一体化が進み、1873年に三都市が統合されてブダペストが成立しました。19世紀後半にはアンドラーシ通り、オペラ座、英雄広場、1896年開業の地下鉄などが整備され、近代首都の姿が形づくられます。1987年にドナウ河岸とブダ城地区が登録され、2002年にアンドラーシ通りとその地下鉄を含む範囲へ拡張されました。

参考

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