アジア宣教の港町に残る、ポルトガル宗教建築の都

ゴアの聖堂と修道院

Churches and Convents of Goa

赤いラテライトと白い聖堂が並ぶ古都に、海を越えた宣教と文化交流の足跡が残る。

ゴアの聖堂と修道院のミニチュア

概要

ポルトガル統治期のオールド・ゴアに残る聖堂・修道院群。マヌエル様式などの壮麗なキリスト教建築と、フランシスコ・ザビエルを中心とするアジア宣教の歴史を伝える。

  • インド
  • 文化遺産
  • 1986年登録
  • 検定3級
  • 検定2級

見どころ

ボン・ジェズス・バシリカの金色の祭壇空間に安置された銀製の聖遺物容器

ザビエルをまつるボン・ジェズス・バシリカ

ボン・ジェズス・バシリカには、アジアで布教した宣教師フランシスコ・ザビエルの遺体を納める聖遺物容器が安置されている。ゴアが宣教拠点だった歴史を象徴する巡礼の中心である。

熱帯の緑に囲まれた白いセー大聖堂と鐘楼

白亜のセー大聖堂

オールド・ゴアを代表する白い大聖堂。ポルトガル支配期の宗教都市の規模と、ヨーロッパ建築がアジアへ広がった文化交流を目の前で示す。

地理

ゴアはインド南西部の海岸近くに位置し、現在のオールド・ゴアにはポルトガル統治期の宗教都市の中核が残る。港町としてアジア各地へ通じ、キリスト教宣教の拠点として発展した。熱帯の緑のなかに、マヌエル様式やバロック様式を取り入れた聖堂・修道院10余棟がまとまって残り、ヨーロッパの建築がインドの環境と材料のなかで展開した景観をつくる。

代表的な建物は、赤褐色の外壁をもつボン・ジェズス・バシリカと、白い堂々たるセー大聖堂である。ボン・ジェズス・バシリカには宣教師フランシスコ・ザビエルの遺体を納めた聖遺物容器が安置され、建築美だけでなく世界的な宣教史に結びつく巡礼地としての性格を示す。

ゴアの聖堂と修道院の風景

歴史

ゴアはポルトガル領の港町として20世紀まで続き、アジアにおけるキリスト教布教の主要拠点となった。宗教都市にはマヌエル様式をはじめとするポルトガル建築の伝統が導入され、壮麗な聖堂と修道院が相次いで築かれた。海上交通、植民地統治、宣教活動が結びついた都市の歴史を、10余りの登録建造物が伝えている。

この宣教史を象徴する人物がフランシスコ・ザビエルである。その遺体はボン・ジェズス・バシリカに安置されている。ザビエルはゴアを含むアジアで活動し、1549年には日本へ来航した。その後、長崎地方ではキリスト教共同体が形成されるなど、ゴアを一拠点とした宣教は海を越えて広がった。

ポルトガルの宗教建築がアジア各地の教会建築と布教に与えた影響、植民都市を代表する聖堂群の建築類型、ザビエルに結びつく世界史的意義が評価され、1986年に登録基準(ii)(iv)(vi)で世界遺産となった。

参考

  • UNESCOChurches and Convents of Goa
  • 書籍『くわしく学ぶ世界遺産300〈第5版〉』(発行:世界遺産アカデミー/世界遺産検定事務局、発売:マイナビ出版)
  • 書籍『きほんを学ぶ世界遺産100〈第4版〉』(発行:世界遺産アカデミー/世界遺産検定事務局、発売:マイナビ出版)

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