新大陸の植民都市計画を形づくった最初の拠点

植民都市サント・ドミンゴ

Colonial City of Santo Domingo

カリブ海の光を受ける低い石造街区に、大聖堂と碁盤目の道が新大陸都市の出発点を刻む。

植民都市サント・ドミンゴのミニチュア

概要

コロンブス到達後、スペイン植民地政策の最初の拠点となったドミニカ共和国の首都旧市街。新大陸初の大聖堂、病院、税関、大学が置かれ、1498年に整えられた碁盤目状の都市計画と、ハリケーンに備えた背の低い石造建築が後世へ伝わる。

  • ドミニカ共和国
  • 文化遺産
  • 1990年登録
  • 検定2級

見どころ

厚い石壁と控え壁をもつサント・ドミンゴのサンタ・マリア・ラ・メノール大聖堂

二つの様式が交わる大聖堂

サンタ・マリア・ラ・メノール大聖堂は、厚い石壁と控え壁をもつ低い外観に、ゴシックの構造とルネサンスの意匠を重ねる。新大陸最初期の大聖堂として植民都市の宗教的中心を担った。

背の低い石造建築が直角に交わる道に並ぶサント・ドミンゴ旧市街

ハリケーンに耐える低い街路

厚い石壁、木製扉、赤瓦屋根をもつ低層建築が、直角に交差する道に沿って続く。気候への適応と、新大陸へ広がった格子状都市計画を同時に読み取れる歴史街区である。

地理

カリブ海の島にあるドミニカ共和国の首都サント・ドミンゴ、その歴史地区に位置する。旧市街は直角に交わる碁盤目状の道路で組み立てられ、この格子状計画は新大陸の多くの植民都市を設計する際のモデルとなった。

街路には、強いハリケーンに備えて高さを抑え、厚い石壁と赤瓦屋根をもつ建物が連なる。要塞的な低い街並みの中に、ゴシック様式とルネサンス様式の双方を伝えるサンタ・マリア・ラ・メノール大聖堂などの歴史建造物が残り、中世末から近世初頭の植民都市景観を形づくる。

植民都市サント・ドミンゴの風景

歴史

1492年、クリストファー・コロンブスは第1回航海でこの島へ到達した。その後、スペイン植民地政策の最初の拠点が築かれ、1498年にサント・ドミンゴの植民都市が建設された。ここにはアメリカ大陸で最初の大聖堂、病院、税関、大学が置かれ、行政・宗教・交易・教育の機能が集中した。

碁盤目状の街路と、広場を中心に宗教・行政施設を配する都市構成は、新大陸各地の都市計画に受け継がれた。一方、建物はカリブ海の気候に適応し、ハリケーン被害を抑える背の低い石造りを基本とした。サンタ・マリア・ラ・メノール大聖堂にはゴシックとルネサンスが交わる過渡期の意匠が残る。

1990年、建築と都市計画の交流、新大陸植民都市の優れた典型、アメリカ大陸の歴史的展開との結びつきが評価され、登録基準(ii)(iv)(vi)で世界遺産に登録された。

参考

  • UNESCOColonial City of Santo Domingo
  • 書籍『くわしく学ぶ世界遺産300〈第5版〉』(発行:世界遺産アカデミー/世界遺産検定事務局、発売:マイナビ出版)

公開日: 最終更新: