概要
コンゴ民主共和国北東部のサバナと森林の移行帯を守る自然遺産。ゾウ、キリン、カバ、キタシロサイなど大型哺乳類の重要な生息地である。密猟と武力紛争により1984~1992年、さらに1996年以降は危機遺産となり、国際的な保護活動が続く。
見どころ
ゾウとキリンが行き交う大サバナ
草原、樹林、湿地が交わる移行帯では、ゾウやキリン、カバなどの大型哺乳類が暮らす。季節によって大群が移動するサバナの光景が自然美を象徴する。
キタシロサイと絶滅危惧種の保護
密猟で激減したキタシロサイをはじめ、希少な大型哺乳類を守る保護活動の最前線。UNESCOもゾウやキリンなどの絶滅危惧種保全を支援している。
地理
コンゴ民主共和国北東部、南スーダンとの国境近くに位置し、登録面積は500,000haに及ぶ。コンゴ盆地の熱帯林とギニア・スーダン・サバナの移行帯にあり、広大な草原と樹林、河川沿いの拠水林、湿地がモザイク状に広がる。生産力の高い植生は、大型草食獣の大きなバイオマスを支えている。
アフリカゾウ、キリン、カバなどの大型哺乳類が多く、森林型とサバナ型の特徴をあわせ持つ動物相がみられる。とりわけキタシロサイは、かつて最後の野生個体群が生息したことで知られるが、角を漢方薬にする目的の密猟で激減し、野生での絶滅が危惧されている。周囲の3つの狩猟区は季節移動の経路を守り、公園を外部の脅威から隔てる緩衝的役割を担う。
歴史
ガランバは1938年に国立公園となり、1980年に登録基準(vii)(x)で世界自然遺産に登録された。しかしキタシロサイの角を狙う密猟により個体数が激減し、1984年に危機遺産リストへ記載された。密猟者の排除と保護活動が進んだ結果、1992年にはいったん危機遺産を脱した。
その後、周辺地域の武力紛争と密猟の再燃によって1996年から再び危機遺産となり、公園関係者の殺害も深刻な脅威となった。UNESCOなどはゾウやキリンを含む絶滅危惧種の保護、巡回監視、保護管理体制の強化を支援している。危機遺産に記載された保有国には保全計画の作成と実行が求められ、世界遺産基金や各国政府、民間機関から財政的・技術的援助を受けることができる。
