概要
ジンバブエ高原南端に残る、ショナ族が11~15世紀に築いた都市遺跡。丘上のアクロポリス、楕円形の巨大囲壁と円錐塔をもつ神殿、谷の住居群からなり、最盛期には約2万人が暮らしたアフリカの交易都市と高度な乾式石積み技術を伝える。
見どころ
神殿の円錐塔と巨大囲壁
楕円形の巨大囲壁内部に立つ、用途がなお議論される円錐塔。細かな花崗岩をモルタルなしで積み、祭祀空間と生活空間を分けた構成が見える。
巨岩と石壁が一体となるアクロポリス
花崗岩の巨岩が連なる丘に石壁を組み込んだアクロポリス。周囲を見渡す高所にあり、王の都市だったと考えられている。
地理
ジンバブエ高原南端に広がる約80haの都市遺跡で、アクロポリス、石壁で楕円形に囲まれた神殿(グレート・エンクロージャー)、その周囲の谷の遺跡からなる。花崗岩を小さく割り、モルタルを使わず緻密に積み上げた曲線的な石壁が最大の特徴である。
丘上のアクロポリスは王の都市だったと考えられる。神殿では、円錐形の塔をはさんで祭祀の空間と生活の空間が分けられていた。谷の遺跡には高度な石積み技術で築かれた住居が並び、支配者だけでなく多くの人々が暮らした都市の広がりを示す。
歴史
大ジンバブエは、ショナ族が11~15世紀に築いた都市であり、ショナ文明を伝える重要な遺跡である。中世には広域交易の中心として栄え、最盛期の15世紀には約2万人が暮らしたとされる。古くは「シバの女王の都」という伝説とも結びつけられたが、遺構はアフリカの人々自身が築いた高度な都市文明の証拠である。
1450年頃には都市が放棄された。石壁、円錐塔、丘上の王都、谷間の住居群は、政治・祭祀・生活が分化した都市の姿と、ショナ族の卓越した建築技術を今に伝える。1986年、登録基準(i)(iii)(vi)により世界遺産へ登録された。
