交易都市を碁盤目に整え、ピンク色の街並みと工芸を育んだ計画都市

ラジャスタン州のジャイプール市街

Jaipur City, Rajasthan

整然と交わる通りの先で、桃色のファサードと宝石職人の手仕事が今も響き合います。

ラジャスタン州のジャイプール市街のミニチュア

概要

インド北西部ラジャスタン州のジャイプールは、サワーイー・ジャイ・シング2世が1727年に貿易と商業の拠点として築いた計画都市です。古代ヒンドゥー、ムガル帝国、近代西洋の考え方を取り入れ、碁盤目状の街路とピンク色で統一された市街を形成しました。

  • インド
  • 文化遺産
  • 2019年登録
  • 検定2級

見どころ

城門から見渡す碁盤目状の街路とピンク色のジャイプール旧市街

碁盤目の街路とピンク色の市街

城門付近から旧市街を見渡すと、直線道路と規則的な区画、広場、列柱が一体となった都市計画が分かります。連続するピンク色の外壁も大きな見どころです。

ピンク色の列柱廊に宝石細工と伝統絵画が並ぶジャイプールのバザール

宝石と絵画が息づくバザール

連続するアーケードの下では、宝石細工や伝統絵画の工房と店が並びます。計画都市が交易の場として築かれ、手仕事の文化を現在まで育ててきたことを実感できます。

地理

インド北西部ラジャスタン州に位置します。旧市街は直交する大通りによって規則的な区画に分けられ、公共広場、列柱、城門、住居、寺院が秩序立って並びます。ピンク色の外壁が街全体に連続し、都市計画そのものを一つの景観として読み取れることが特徴です。

文化遺産は登録基準(i)〜(vi)のいずれかが認められた資産です。ジャイプールでは、建築・技術・都市計画の重要な価値観交流を示す基準(ii)、人類史の代表的段階を示す都市計画の顕著な見本である基準(iv)、顕著な普遍的価値をもつ生きた伝統や思想と直接結びつく基準(vi)が認められています。基準(vi)は他の基準と併用することが望ましく、ここでも(ii)(iv)と組み合わせて評価されています。

ラジャスタン州のジャイプール市街の風景

歴史

1727年、サワーイー・ジャイ・シング2世は新しい都を貿易と商業の街として建設しました。古代ヒンドゥーの都市観、ムガル帝国の建築文化、近代西洋の計画手法を組み合わせ、インドで早い段階の体系的な都市計画を実現しました。

碁盤目状の市街には、通商を支えるバザールと公共空間が組み込まれました。宝石細工や絵画などの伝統工芸は、完成した歴史地区を保存するだけでなく、都市の中で受け継がれる生きた文化として価値を支えています。2019年に登録基準(ii)(iv)(vi)の文化遺産として世界遺産に登録されました。

参考

  • UNESCOJaipur City, Rajasthan
  • 書籍『くわしく学ぶ世界遺産300〈第5版〉』(発行:世界遺産アカデミー/世界遺産検定事務局、発売:マイナビ出版)

公開日: 最終更新: