概要
大韓民国の済州島で、火山島の形成過程と美しい火山地形を示す自然遺産です。韓国最高峰の漢拏山を中心とする自然保護区、海底噴火で生まれた要塞状の城山日出峰、約30万〜10万年前の噴火でできた拒文岳溶岩洞窟群の3地域からなります。2007年に登録基準(vii)(viii)で登録され、2018年に範囲が変更されました。
見どころ
韓国最高峰・漢拏山と城山日出峰
標高1,950mの漢拏山は済州島の火山活動の中心です。東岸では海底噴火で生まれた城山日出峰が要塞のような火口壁を見せ、山頂と海岸で異なる火山地形を比べられます。
世界有数の拒文岳溶岩洞窟群
玄武岩の管状空間には、溶岩の流動模様、棚、溶岩鍾乳が残ります。石灰岩洞窟とは異なり、流れ去った溶岩がつくった長大で複雑な空間から、噴火の動きを読み取れます。
地理
済州島は漢拏山の噴火によって形づくられた火山島です。島の中央にそびえる漢拏山は標高1,950mで、韓国の最高峰です。その山頂火口から山麓へ、火山活動が築いた地形が連続します。
東岸の城山日出峰は海底噴火で生まれ、海面上に要塞のように盛り上がった火口丘です。拒文岳の周辺では流動性の高い溶岩が地表を覆い、表面が先に固まった後も内部の溶岩が流れ去ることで、長く複雑な管状空間が残りました。拒文岳溶岩洞窟群は世界でも特に長く複雑な溶岩洞窟群といわれます。
歴史
約30万〜10万年前の噴火で拒文岳溶岩洞窟群が形成され、長い火山活動の積み重ねが現在の済州島をつくりました。2007年、優れた自然美や美的重要性をもつ類まれな自然現象・地域を評価する基準(vii)と、生命進化の記録、地形形成の地質過程、地形学的・自然地理学的特徴など地球史の主要段階を評価する基準(viii)で登録されました。
基準(viii)は、地球の歴史、生命の記録、進行中の重要な地質学的過程、重要な地形・自然地理学的特徴という4つの観点を対象とします。その完全性には、地球史や地質過程を示す相互に関係する主要要素をすべて、またはほとんど含むことが求められます。また基準(vii)では、自然美を維持できる十分な広さが必要です。済州では漢拏山、海底火山の凝灰丘、溶岩洞窟という相互に補い合う3地域が、島の火山史を立体的に示します。2018年には登録範囲が変更されました。
