ベルベル人王朝が築いた赤い城壁の古都

マラケシュの旧市街

Medina of Marrakesh

赤土の迷路に夕暮れが訪れると、広場の語りと屋台の灯が街を満たす。

マラケシュの旧市街のミニチュア

概要

モロッコ中南部、アトラス山脈のふもとに、ベルベル人のムラービト朝が築いた古都です。赤い城壁と迷路状の旧市街、三大ミナレットの一つクトゥビーヤ・モスク、ジャマーア・アル・フナー広場の生きた文化が、中世以来の都市景観と無形の伝統を今日へ伝えます。

  • モロッコ
  • 文化遺産
  • 1985年登録
  • 検定2級

見どころ

夕暮れに屋台と人々が集まるジャマーア・アル・フナー広場

ジャマーア・アル・フナー広場

朝の市場から夕方の屋台、音楽、語りへと、時間とともに表情を変える旧市街の中心です。建造物だけでなく、人々が受け継ぐ文化的空間そのものがユネスコの無形文化遺産に登録されています。

マラケシュのクトゥビーヤ・モスクと高さ69mのミナレット

三大ミナレットのクトゥビーヤ

高さ69mの角形ミナレットは、ムワッヒド朝建築を代表する都市の目印です。装飾を抑えた赤い壁面と上層部の幾何学装飾は、ヒラルダの塔やハッサンの塔にも通じます。

地理

モロッコ中南部、アトラス山脈の北麓に位置し、乾燥した平野にナツメヤシや庭園が点在します。旧市街は赤土色の城壁と門に囲まれ、細い街路、スーク、住宅、モスクが密集しています。街全体が赤みを帯びるため「赤い街」とも呼ばれます。

城壁の外からも見えるクトゥビーヤ・モスクのミナレットが都市の目印となり、その近くのジャマーア・アル・フナー広場は旧市街の動線と文化が集まる中心です。山岳地帯とサハラ方面を結ぶ立地が、交易都市としての発展を支えました。

マラケシュの旧市街の風景

歴史

1071年、ベルベル人が興したムラービト朝の首都として建設されました。宗教・政治・交易の中心として成長し、次のムワッヒド朝も都市を整備しました。ムワッヒド朝期に建てられたクトゥビーヤ・モスクは高さ69mのミナレットをもち、スペイン・セビーリャのヒラルダの塔、モロッコ・ラバトのハッサンの塔とともに「三大ミナレット」に数えられます。

ジャマーア・アル・フナー広場では、午前は市場が開き、午後から夜にかけて屋台、音楽、語りなどが集まります。その生きた文化は「ジャマーア・アル・フナー広場の文化的空間」として2001年にユネスコの「人類の口承及び無形遺産の傑作」に選ばれ、2008年に無形文化遺産の代表一覧表へ記載されました。旧市街そのものは1985年に世界遺産へ登録されています。

参考

  • UNESCOMedina of Marrakesh
  • 書籍『くわしく学ぶ世界遺産300〈第5版〉』(発行:世界遺産アカデミー/世界遺産検定事務局、発売:マイナビ出版)

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