モスク・王宮・市場を二層回廊で結んだサファヴィー朝の都心広場

イスファハーンのイマーム広場

Meidan Emam, Esfahan

青いドームと連なる回廊が、かつて「世界の半分」とうたわれた都の華やぎを映す。

イスファハーンのイマーム広場のミニチュア

概要

16世紀末にサファヴィー朝のアッバース1世が首都イスファハーンに整えた壮大な都市広場。二層回廊で結ばれたモスク、宮殿、バザールの門が、宗教・政治・交易・祝祭を一つに集めたペルシア社会の繁栄を今に伝える。

  • イラン
  • 文化遺産
  • 1979年登録
  • 検定3級
  • 検定2級

見どころ

イマーム広場の南に立つ青いドームと2本のミナレットをもつイマーム・モスク

青いタイルに包まれたイマーム・モスク

広場の南を締めくくる、2本のミナレットと青いタイルが印象的な王のモスク。入口は広場に向けつつ、礼拝空間をメッカの方角へ振る巧みな構成をもつ。

二層回廊に囲まれたイマーム広場とアリー・カプー宮殿、シェイフ・ロトフォッラー・モスク

宮殿・礼拝所・市場を結ぶ二層回廊

王宮に接するアリー・カプー宮殿、王族用のシェイフ・ロトフォッラー・モスク、バザールの入口であるカイサリーヤ門が、二層回廊で結ばれる。

地理

イスファハーンはイラン中部、ザグロス山脈の東側にある標高約1,600mのオアシス都市で、中央イランを南北・東西に横切る主要路が交わる。中心のイマーム広場は南北約560m、東西約160m、登録範囲約13haに及ぶ大規模な公共空間で、四周を二層のアーケードが囲む。

南に2本のミナレットをもつイマーム・モスク、東に王族の私的礼拝所だったシェイフ・ロトフォッラー・モスク、西に王宮地区へ通じるアリー・カプー宮殿、北に長大なバザールへ続くカイサリーヤ門が配置される。モスクの青いタイル、宮殿、門、商店回廊が一体となり、宗教・王権・交易・市民生活を一つの広場に結びつけている。

イスファハーンのイマーム広場の風景

歴史

紀元前6世紀頃から歴史を重ねたイスファハーンは、モンゴルやティムール朝の侵入で打撃を受けた後、16世紀末にサファヴィー朝の皇帝アッバース1世によって再建され、首都となった。皇帝はコーランに描かれた楽園を手本に壮大な都市を整え、その繁栄はヨーロッパにも伝わって「世界の半分」と称された。

17世紀初頭、アッバース1世は都の中心に広場を築き、二層のアーケードで記念建造物を結んだ。四辺には王のモスク、シェイフ・ロトフォッラー・モスク、カイサリーヤ門、旧来のティムール朝宮殿を背景にもつ王宮地区が向き合った。広場はペルシア発祥のポロ、式典、軍隊の集結、散策、市場、公開処刑などに使われ、サファヴィー朝期ペルシアの高度な社会・文化生活を伝える舞台となった。1979年、登録基準(i)(v)(vi)で世界遺産に登録された。

参考

  • UNESCOMeidan Emam, Esfahan
  • 書籍『くわしく学ぶ世界遺産300〈第5版〉』(発行:世界遺産アカデミー/世界遺産検定事務局、発売:マイナビ出版)
  • 書籍『きほんを学ぶ世界遺産100〈第4版〉』(発行:世界遺産アカデミー/世界遺産検定事務局、発売:マイナビ出版)

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