概要
コロラド州の高原と断崖に残る先祖プエブロ人の集落遺跡。12世紀末に築かれた鳥の巣のような断崖住居を中心に、クリフ・パレス、円形地下礼拝所キヴァ、貯水・灌漑施設が、乾燥地で営まれた高度な共同生活を伝える。
見どころ
断崖下の大集落クリフ・パレス
巨大な砂岩の岩陰に、4層・220室と23のキヴァが密集する最大の断崖住居。自然の壁面と石造建築が一体化した景観は圧巻である。
共同体を支えたキヴァと水利技術
住居の前に並ぶ円形のキヴァは、共同体の儀礼や集会に用いられた地下空間。貯水・灌漑施設とともに、台地での高度な暮らしを物語る。
地理
アメリカ合衆国コロラド州南西部、標高2,600mを超える台地に位置する。名称のメサ・ヴェルデはスペイン語で「緑の台地」を意味し、台地上の村落と、砂岩の断崖にできた岩陰を利用する複雑な住居群が広がる。公園内では約4,400の遺跡が記録され、石と泥のモルタルを用いた多層建築が乾燥した環境の中に残されている。
最大のクリフ・パレスは崖下に築かれ、4層、220室、23の円形地下礼拝所キヴァを備え、200~250人が暮らしたとされる。住居群には貯水・灌漑システムも整えられ、先住民社会の建築技術と生活水準の高さを示している。
歴史
この台地では6世紀から12世紀にかけて、先祖プエブロ人が村落を築いた。教材でアナサジ族と呼ばれる人びとは、12世紀末には断崖の岩陰に鳥の巣のような大規模住居群を築き、石造の多層住宅、地下礼拝所、水利施設を組み合わせた共同体を営んだ。
1906年、考古遺跡を守るためメサ・ヴェルデ国立公園が設立された。先住民の文化的伝統を伝える顕著な証拠として、1978年に最初に世界遺産リストへ記載された12件の一つとなった。
