概要
アメリカ合衆国ルイジアナ州北部、ミシシッピ川下流域に残る先史時代の土塁遺跡です。紀元前1700年から前700年に、狩猟採集民族が居住や儀式の場として利用しました。中央広場を六つの同心円状の扇形隆起が囲み、周囲には五つのマウンドがあります。農耕国家ではない社会がこれほど大規模で計画的な土木景観を築いた点が、独特な文化の証拠として評価されています。
見どころ
広場を囲む六重の曲線
中央の空間を六つの扇形の隆起が同心円状に取り巻きます。低い土の起伏を一続きに見ると、狩猟採集社会が設計した巨大な幾何学が浮かび上がります。
北米最大規模のマウンドA
遺跡西側のマウンドAは、周囲の低い隆起を見下ろすほど大きな土塁です。石造建築ではなく土を盛り上げてつくられた記念碑性に注目できます。
地理
遺跡はルイジアナ州北部のミシシッピ川下流域に位置します。中心に広い広場があり、その外側を六つの扇形の隆起が同心円状に取り巻きます。さらに五つの土塁が配置され、西側に立つマウンドAは北米最大規模です。
遠くからは自然の起伏のように見えますが、上空や斜光の下では、広場、反復する曲線、大小のマウンドが一体の計画として読み取れます。土地そのものを盛り上げて構成されたこの考古学的区域は、人間の作品である遺跡として文化遺産に分類されます。
歴史
紀元前1700年から前700年にかけて、この地域の狩猟採集民族は大量の土を動かし、中央広場、六つの隆起、五つのマウンドからなる大規模な景観を築きました。居住や儀式に使われたことは分かっていますが、恒常的な定住地だったのか、一時的な儀式や交易のために人々が集まる場所だったのかは、現在も明らかになっていません。
2014年、現存または消滅した文化的伝統や文明を伝える独特な証拠に適用される登録基準(iii)によって世界遺産に登録されました。登録基準(i)〜(vi)の文化価値を一つ以上もつ記念物、建造物群、遺跡などは文化遺産とされ、ポヴァティ・ポイントでは狩猟採集社会の組織力と土地利用を示す土塁群そのものが証拠となっています。
