急峻な山地を克服し、現在も走り続ける3つの歴史的鉄道路線

インドの山岳鉄道群

Mountain Railways of India

小さな列車が急な山肌を縫う軌跡に、植民地期の技術と独立後の鉄道発展が重なって見える。

インドの山岳鉄道群のミニチュア

概要

19~20世紀初頭にイギリスが当時の最新技術で建設した、現在も運行するインドの山岳鉄道3路線。紅茶葉の輸送と高原保養地への交通を支え、1881年開通のダージリン・ヒマラヤ鉄道はアジア初の山岳鉄道となった。

  • インド
  • 文化遺産
  • 1999年登録
  • 検定2級

見どころ

茶畑の山肌を走るダージリン・ヒマラヤ鉄道の蒸気機関車

ダージリン・ヒマラヤ鉄道

1881年に開通したアジア初の山岳鉄道。小型列車が急な山肌を走る姿は、紅茶葉の輸送と高原保養地へ向かう交通を支えた、当時の先端的な鉄道技術を象徴する。

石造橋と急カーブで険しい山地を越えるインドの山岳鉄道

急峻な地形を克服した鉄道技術

石造橋や急カーブを組み合わせ、険しい山地を越えて高原へ上る。3路線に残る工学的な工夫は、19~20世紀初頭の技術がインドの地形に適用された歩みを伝える。

地理

インド各地の山岳地帯を走り、現在も運行するダージリン・ヒマラヤ鉄道、ニルギリ鉄道、カールカー・シムラー鉄道の3路線で構成される。急峻な地形を越えて高原保養地へ至る鉄道で、紅茶葉の輸送にも使われた。

共通する歴史と山岳鉄道技術をもつ複数資産を全体で一つの価値として登録したシリアル・サイトであり、個々の路線だけでなく3路線の関係と全体の物語が重要である。鉄道技術を通じた重要な価値観の交流を示す登録基準(ii)と、人類史の段階を示す科学技術の総合体の顕著な見本である登録基準(iv)が認められた。

インドの山岳鉄道群の風景

歴史

19世紀から20世紀初頭、イギリスは当時の最新技術を用い、紅茶葉の輸送と高原保養地へ向かうイギリス人観光客の便宜のために山岳鉄道を建設した。なかでも1881年開通のダージリン・ヒマラヤ鉄道は、アジア初の山岳鉄道である。

インド独立後、この山岳鉄道で培われた技術はインドの鉄道事業を大きく発展させた。1999年の登録後、2005年と2008年の範囲拡大を経て、現在運行する3路線からなる世界遺産となった。

参考

  • UNESCOMountain Railways of India
  • 書籍『くわしく学ぶ世界遺産300〈第5版〉』(発行:世界遺産アカデミー/世界遺産検定事務局、発売:マイナビ出版)

公開日: 最終更新: