概要
ハワイ諸島の北西250〜1,931kmにわたり、孤立した低い島々と環礁が線状に連なる米国の複合遺産です。世界最大級の海洋保護区として多様な生態系を守ると同時に、先住民が生命の発祥地、死後に魂が帰る故郷と考える文化的・精神的価値を伝えます。
見どころ
果てしなく連なる島々と環礁
ハワイ主要諸島の北西へ、小さく低い島と環礁が1,600km以上にわたって連なります。隔絶された海洋生態系の広がりが最大の見どころです。
ニホア島とマクマナマナ島の定住跡
岩がちな島に残る石造遺構は、西欧化以前の生活を伝えます。自然と人間を親族とみなす先住民の世界観に触れられる場所です。
地理
遺産はハワイ主要諸島の北西250〜1,931kmに延びる線状範囲で、標高の低い小島と環礁が広大な海域に点在します。世界最大級の海洋保護区の一つであり、孤立した海洋環境に多様な生態系が保たれています。
登録基準(viii)は地球史と地形形成、基準(ix)は海洋生態系で進行する生態学的・生物学的過程、基準(x)は生物多様性保全上重要な自然生息域を評価します。文化基準と自然基準の双方が認められる複合遺産で、この区分は条約本文ではなく2005年改訂の作業指針で定義されました。
歴史
ニホア島とマクマナマナ島には、西欧化以前の考古学的に重要な定住跡が残ります。ハワイ先住民はこの一帯を生命発祥の地であり、死後に魂が帰る故郷と考えてきました。祖先から受け継ぐ環境の中で、人間と自然界を親族として結びつける世界観が具現化された場所です。
2010年、文化的伝統を示す独特な証拠としての基準(iii)、信仰や世界観と直接結びつく基準(vi)、自然の基準(viii)(ix)(x)により世界遺産へ登録されました。基準(vi)は一般に他基準との併用が望ましいとされ、本遺産でも文化・自然の四基準と組み合わせて価値が示されています。
