急峻な山、森林、海岸と都市文化が溶け合うカリオカの景観

リオ・デ・ジャネイロ:山と海に囲まれたカリオカの景観

Rio de Janeiro: Carioca Landscapes between the Mountain and the Sea

緑の山並みが湾へ落ち込み、白い海岸線と街がその地形に沿って躍動する。

リオ・デ・ジャネイロ:山と海に囲まれたカリオカの景観のミニチュア

概要

ブラジル南東部のリオ・デ・ジャネイロで、急峻な山地、森林、公園、都市、コパカバーナなどの海岸が一体となった文化的景観。自然地形を取り込みながら形成された都市は、音楽や芸術にも大きな影響を与え、カリオカと呼ばれる地域文化を象徴する。

  • ブラジル
  • 文化遺産
  • 2012年登録
  • 検定2級

見どころ

コルコヴァードの丘のキリスト像とリオ・デ・ジャネイロの山海都市景観

コルコヴァードの丘とキリスト像

森林に覆われた急峻な丘の頂に立つ1931年完成の像は、山地、都市、グアナバラ湾、大西洋岸を一望するリオの象徴。自然地形と人の造形が一体となった景観を体感できる。

コパカバーナ海岸と背後の岩峰に囲まれたリオ・デ・ジャネイロの市街

コパカバーナと山海の曲線

白い砂浜と大西洋、都市の街区、背後の岩峰が連続する海岸線はカリオカの暮らしを代表する。自然の輪郭に沿って形成された都市景観が、音楽や芸術の舞台にもなった。

地理

大西洋岸のグアナバラ湾周辺にあり、チジュカ山地の急斜面から海岸まで都市が展開する。森林に覆われた山、岩峰、湾、砂浜が近接し、コルコヴァードの丘、ポン・ヂ・アスーカル、コパカバーナ海岸などが連続する劇的な眺望をつくる。

チジュカ国立公園の再生林、植物園、海沿いの公園や庭園は、自然を都市の設計へ取り込んだ代表例である。急峻な地形に沿って建築・道路・緑地・海岸利用が組み合わされ、山から海へつながる景観全体が遺産の中心となっている。

リオ・デ・ジャネイロ:山と海に囲まれたカリオカの景観の風景

歴史

リオ・デ・ジャネイロは18世紀、内陸で採掘された金を積み出す港として繁栄した。ポルトガル王室の移転とポルトガル・ブラジル連合王国の成立を経て政治の中心となり、独立後も1960年までブラジルの首都であり続けた。1960年に完成した計画都市ブラジリアへの遷都は、沿岸の旧都から内陸へ国土開発の軸を移す国家事業だった。

20世紀には山地の森林再生、植物園、公園、海浜の整備が進み、自然地形と都市生活の結びつきがいっそう明確になった。1931年、ブラジル独立100周年を記念する意図をもつキリスト像がコルコヴァードの丘に完成し、山と海の間に広がる都市の象徴となった。

この景観はサンバ、ボサノバ、文学、美術などにも影響を与え、リオの住民を意味する「カリオカ」の文化的アイデンティティと結びついている。2012年、登録基準(v)(vi)で世界遺産に登録された。(v)は文化を代表する伝統的集落・土地利用・海上利用、または不可逆な変化で危機にある人類と環境の交流の顕著な見本、(vi)は顕著な普遍的価値をもつ出来事・生きた伝統・思想・信仰・芸術的・文学的所産との直接的な関連を評価する。

参考

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