三人の王妃が築いた「北欧のヴェルサイユ」

ドロットニングホルムの王領地

Royal Domain of Drottningholm

湖上の島で、三人の王妃が宮殿と庭園へ時代の美意識を重ねた。

ドロットニングホルムの王領地のミニチュア

概要

メーラレン湖のローヴェン島にあるスウェーデン王家の宮殿群。「北欧のヴェルサイユ」と呼ばれるフランス・バロック様式の宮殿、整形式庭園、中国風小宮殿、18世紀の宮廷劇場が、3人の王妃と結びつく北欧王室文化の発展を示す。

  • スウェーデン
  • 文化遺産
  • 1991年登録
  • 検定2級

見どころ

整形式庭園の軸線上に立つドロットニングホルム宮殿

フランス・バロックの宮殿と庭園

1662年から約20年をかけて再建された宮殿と、軸線を強調する整形式庭園。フランス・バロック様式を北欧の王宮へ展開した、王領地の中心景観である。

18世紀の客席と舞台が残るドロットニングホルム宮廷劇場

18世紀の姿を伝える宮廷劇場

1766年に建てられた宮廷劇場は、18世紀の舞台空間と木製舞台機構を良好に伝える。ロヴィーサ・ウルリカ期の新しい文化の潮流を体感できる。

地理

スウェーデンの首都ストックホルム近郊、メーラレン湖上のローヴェン島にある王宮と建造物群である。「ドロットニングホルム」は「王妃の小島」を意味し、16~18世紀に生きた3人の王妃と深く結びつく。

左右対称の宮殿、幾何学的な庭園、中国風小宮殿、保存状態のよい宮廷劇場が一体となり、ヴェルサイユ宮殿の影響を北欧の風土と王室文化に適応させた18世紀の王領地を伝える。その優美なたたずまいから「北欧のヴェルサイユ」と呼ばれる。

ドロットニングホルムの王領地の風景

歴史

王宮の前身は、国王ヨハン3世が王妃カタリーナ・ヤーゲロニカのために築いた夏の離宮である。1661年の火災で焼失すると、国王カール10世の王妃ヘドヴィーク・エレオノーラの命により翌年から再建が始まり、約20年をかけてフランス・バロック様式の宮殿へ生まれ変わった。

18世紀後半には王妃ロヴィーサ・ウルリカが内装をロココ様式へ整え、庭園に中国風小宮殿と宮廷劇場を加えた。宮殿は息子グスタフ3世へ引き継がれ、1982年以降はスウェーデン王家の居城となっている。一部は一般公開され、1991年に世界遺産へ登録、2019年に登録範囲が変更された。

参考

  • UNESCORoyal Domain of Drottningholm
  • 書籍『くわしく学ぶ世界遺産300〈第5版〉』(発行:世界遺産アカデミー/世界遺産検定事務局、発売:マイナビ出版)

公開日: 最終更新: