概要
中国四川省の山地に広がる7つの自然保護区と9つの風景保存区からなる自然遺産です。中国の「国宝」とされるジャイアントパンダの世界全個体数の30%以上、約500頭が生息し、レッサーパンダやユキヒョウ、ウンピョウ、多様な植物も守られています。
見どころ
竹林に暮らすジャイアントパンダ
世界の野生個体の30%以上、約500頭を支える山地森林です。竹が茂る斜面と深い森が連続することで、採食や繁殖に必要な広い生息域が守られています。
希少種を育む多様な森林
レッサーパンダ、ユキヒョウ、ウンピョウも生息します。レッサーパンダは体長50〜60cmで中国南部からネパール、ミャンマーの森林に分布し、ウンピョウは東南アジアの森林に暮らす体長0.6〜1mのネコ科です。
地理
保護区群は四川省の山地森林に点在し、7つの自然保護区と9つの風景保存区を一体として保護しています。臥龍、四姑娘山、夾金山を含む広大な森林は、ジャイアントパンダが採食し移動できる連続した生息環境を支えます。
植物相もきわめて豊かで、1,000属以上、5,000〜6,000種が確認されています。絶滅危惧種の生息域を含み、生物多様性保全上重要で代表的な自然生息地を評価する登録基準(x)にふさわしい地域です。
歴史
野生のジャイアントパンダは、森林伐採による生息地の減少と密猟によって個体数を大きく減らしました。IUCNレッドリストでは絶滅危惧種のうち危急種に位置づけられ、まとまった山地森林を保全する重要性が高まりました。
2006年、世界の個体数の30%以上に当たる約500頭を支える生息地と、ほかの希少種を含む生物多様性が評価され、登録基準(x)で世界遺産となりました。登録基準(vii)〜(x)のいずれかが認められた遺産は自然遺産に分類されます。世界遺産全体でも生物多様性の保護は重要な課題であり、この保護区群は種を生息域内で守る代表例です。
