カラクム砂漠で諸宗教と東西文化が交わったシルク・ロードのオアシス都市

国立歴史文化公園“メルヴ”

State Historical and Cultural Park “Ancient Merv”

砂漠の土色の遺構をたどると、仏塔から彩画陶器まで、行き交った人びとの信仰と暮らしが折り重なって見えてくる。

国立歴史文化公園“メルヴ”のミニチュア

概要

トルクメニスタンのカラクム砂漠にあり、紀元前6世紀頃から発展したシルク・ロードのオアシス都市。12世紀頃、セルジューク朝の首都として最盛期を迎えた。イスラム教、ゾロアスター教、キリスト教、仏教の痕跡と多彩な遺物が、交易路を通じた文化交流を伝える。1999年に登録基準(ii)(iii)で世界遺産となった。

  • トルクメニスタン
  • 文化遺産
  • 1999年登録
  • 検定2級

見どころ

カラクム砂漠に残る土色のメルヴ都市遺跡と宗教建築の遺構

諸宗教が交差した都市遺跡

イスラム教、ゾロアスター教、キリスト教の遺構と、女神や動物を表した土偶、骨壺、彩画陶器が、シルク・ロードの中継都市で混ざり合った信仰と生活文化を伝える。

メルヴに現存する土造りの仏塔と僧院跡

世界最西端とされる仏教遺跡

仏塔や僧院跡が現存し、仏教文化がシルク・ロードを通って西方へ伝わった広がりを示す。メルヴの多宗教性を象徴する、見逃せない遺構である。

地理

メルヴはトルクメニスタンのカラクム砂漠に位置する。乾燥地のなかで人と物が行き交うオアシス都市として発展し、シルク・ロードを介してユーラシア大陸の東西を結ぶ役割を担った。

シルク・ロードではキャラバンが都市から都市へ品物を中継し、その過程で物品だけでなく芸術、技術、宗教、思想も混ざり合って広がった。メルヴに異なる宗教の遺構が共存することは、そうした交流の積み重なりを具体的に示している。

国立歴史文化公園“メルヴ”の風景

歴史

メルヴは紀元前6世紀頃から、シルク・ロードのオアシス都市として発展した。12世紀頃にはセルジューク朝の首都となり、最盛期を迎えた。

遺跡からはイスラム教、ゾロアスター教、キリスト教などの遺構に加え、女神や動物を表した土偶、骨壺、彩画陶器が見つかっている。ゾロアスター教は紀元前7世紀頃のペルシアに生まれたとされ、拝火教とも呼ばれ、最高神アフラ・マズダーと善悪二元論的な世界観を特徴とする。また、仏塔や僧院跡など、世界最西端とされる仏教遺跡も現存する。1999年に世界遺産へ登録された。

参考

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