概要
ウガンダの首都カンパラ、カスビの丘にあるブガンダ王国の王墓。1882年の王宮を1884年に墓所へ転用し、4人の王を葬るムジブ・アザーラ・ムパンガを中心とする。木材、草、アシ、土壁による建築と、信仰・精神性・王国の継承を伝える。
見どころ
ムジブ・アザーラ・ムパンガ
木材、ワラ、アシ、土壁で築かれた巨大な円形・ドーム型建築に4人の王が葬られている。自然素材の建築技術と王国の精神文化が一体となった中心施設である。
カスビの丘の王墓景観
伝統農法の農地が広がる約30haの丘の頂部に旧王宮と王墓が置かれる。建物単体ではなく、王と共同体、農地、儀礼を結ぶ文化的・精神的な景観が残る。
地理
ウガンダ中南部、カンパラ市内のカスビの丘に位置し、登録範囲は約30haに及ぶ。丘の多くは伝統的な方法で耕作される農地で、その頂部にブガンダ王国の旧王宮と王墓が置かれている。
中心建物のムジブ・アザーラ・ムパンガは円形平面に大きなドーム状の草葺き屋根を載せ、木材、ワラ、アシ、編み枝と土壁などの自然素材でつくられている。4人の王の墓を納める建築的傑作であると同時に、王国の信仰、精神性、連続性、共同体のアイデンティティを集約する場所である。
歴史
丘の頂部の建物は1882年にブガンダ王国の王宮として建てられた。1884年に王が亡くなると王墓へ転用され、のちに4人の王がムジブ・アザーラ・ムパンガへ葬られた。自然素材を用いた建築の人類の創造的資質を示す傑作であることが登録基準(i)、ブガンダ王国の文化的伝統を伝える独特な証拠であることが(iii)、自然素材建築の顕著な見本であることが(iv)、王国の信仰・精神性と直接結びつくことが(vi)で評価され、2001年に世界遺産へ登録された。
2010年3月、原因不明の火災によって主要建造物の大部分が焼失し、王墓は危機遺産リストに記載された。火災は建物だけでなく、共同体の信仰と記憶を支える場の継承にも大きな危機をもたらした。
