概要
カリフォルニア州シエラネバダ山脈に広がる国立公園。約70万年前から1万年前までの氷河活動が、花こう岩のU字谷、モレーン、氷河湖、ハーフドームなどを形成した。公園の約95%はウィルダネスで、ジャイアントセコイアの森と多様な動物が残り、アメリカ自然保護運動の聖地でもある。
見どころ
花こう岩に刻まれた氷河地形
約70万年前から1万年前まで続いた氷河活動が、花こう岩を削ってU字谷、ハーフドーム、氷河湖をつくり、削り取った岩石や土砂をモレーンとして残した。
ウィルダネスとジャイアントセコイア
公園の約95%を占めるウィルダネスには、世界最大の樹木ジャイアントセコイアが茂る。哺乳類約80種とハクトウワシを含む鳥類約250種の生息地でもある。
地理
アメリカ西部カリフォルニア州、シエラネバダ山脈の中心部に広がる国立公園である。標高約600~4,000mの範囲に、U字形の氷食谷、懸谷、滝、氷河湖、磨かれたドーム、モレーンなど、花こう岩を氷河が削った多様な地形が集まる。花こう岩は堅く風化しにくいため、氷河時代の地形が鮮明に残る。
総面積の約95%は、手つかずの自然を意味するウィルダネスである。『ビッグツリー』の別名をもつ世界最大の樹木ジャイアントセコイアが茂り、哺乳類約80種と、国鳥ハクトウワシを含む鳥類約250種が生息する。自然美を示す登録基準(vii)と、地球史の主要段階を示す氷河地形を評価する登録基準(viii)が認められている。
歴史
約70万年前から1万年前まで活発な氷河活動が続き、氷河の膨大な圧力が硬い花こう岩の岩盤を削った。こうして氷食谷、懸谷、ハーフドームなどの岩山、氷河湖が生まれ、氷河が運んだ岩石や土砂はモレーンとして堆積した。
手つかずの自然を守るウィルダネスの理念を象徴する場所として、ヨセミテはアメリカ自然保護運動の聖地となった。一方、観光名所としての利用拡大は生態系にも影響し、オオカミ、グリズリー、ビッグホーンが公園から姿を消したことが、保全と利用の課題を示している。
1984年、類まれな自然美と、氷河作用がつくった花こう岩地形の顕著な見本として、登録基準(vii)(viii)で世界遺産に登録された。
