土瓶に棲み、富と祟りを操る蛇の憑き物

土瓶神

台所の暗がりに伏せた土瓶がひとつ。蓋を開けてはならぬ、酒を絶やしてはならぬ、他人に見せてはならぬ――掟を守れば金は際限なく転がり込む。破れば、恨みを買った者の骨の髄まで、金色の輪を巻いた蛇が這い上がってくるという。

土瓶神 figure art

Danger and Rarity

C
戦闘力

驚かせ、転ばせる程度。命までは取らない。

B
敵対性

縄張りや禁忌に触れた者を積極的に襲う。

A
稀少性

限られた土地でだけ、まれに語られる。

Overview

土瓶神は香川県で「トンボガミ」とも呼ばれる、蛇の姿をした憑き物である。首に金色の輪のある小さな黒蛇の姿を持ち、家に憑くと富をもたらす一方、粗略に扱ったり敵に回すと祟りをなすと恐れられた、いわゆる憑き物筋の一つ。

Encounter

農家の台所や軒先に置かれた、土製の瓶や甕の中に飼われているとされる。普段は人目に触れず、家の者の意を汲んで他人に取り憑くときだけ気配を現す。家に代々受け継がれる憑き物のため、余所者がその姿を目にすることはまずない。

Lore

四国から中国地方にかけて広く分布する憑き物筋の伝承で、地域によって「トウビョウ」「トウベ」「当廟」などとも呼ばれる。蛇を飼う家筋は代々受け継がれるものとされ、憑き物筋であることを理由に近隣から婚姻や取引の相手として忌避されることも多かったという。

Traits

体長10~20センチほど、体は黒く首に金色の輪を巻く小蛇で、75匹ほどの群れをなすという。人と同様に食事や酒を欲しがり、供えを絶やすと機嫌を損ねる。飼い主の意を汲んで富を運び入れる一方、恨みを向けられた相手には節々に激痛を送り込む。

土瓶神 cover image