藪に潜む、生気を吸う竹
妖怪万年竹
まんねんだけ
一万年を生きた竹は、もう風にそよぐことを忘れ、藪をゆく者の命だけを数えている。
Overview
一万年もの時を生きた竹が妖怪と化したもの。見た目はまわりの竹と変わらぬまま藪に紛れて立ち、迷い込んだ人に術をかけて道を見失わせ、竹の枝に似た手を伸ばして生気を吸い取る。
Encounter
うっそうと茂る竹藪へ足を踏み入れると、いつしか出口が分からなくなり、同じ場所をぐるぐると巡らされる。日が暮れて藪で野宿すれば、闇の奥から幾本もの細い手が音もなく伸び、眠る者の精気をそっと吸い上げていく。
Lore
和歌山県の日高地方に棲むとされ、藪を切り払ったあとも不気味な唸り声を残すという。もっとも、この妖怪を確かに伝える古い民俗資料は見あたらず、京極夏彦や山本弘は、後世に生み出された妖怪ではないかと指摘している。
Traits
人を惑わす術と、生気を奪う無数の手を武器とする。吸い取られた者は気力を失い、しだいに衰えていく。害をなすのはもっぱらこの手であり、枝のような腕を折られることが、唯一の弱点とされる。