古屏風から抜け出す絵の女

画霊

ガレイ

破れた屏風の女が、夜ごと座敷を歩いていた。剥がれかけた絵の具の下で、彼女はただ、大切にされたかっただけなのかもしれない。

画霊 figure art

Danger and Rarity

D
戦闘力

直接人を害する力は伝えられていない。

D
敵対性

人への害意はなく、時に福さえもたらす。

S
稀少性

ただ一体、一度きりの怪異として語られる。

Overview

古い屏風に描かれた女が実体化して現れる。絵を大切に修理して保管することで、出現が止まった。

Encounter

勧修寺という宰相家に伝わる、女を描いた古びた屏風を穂波家が借り受けたところ、その屋敷の近くに見知らぬ美しい女がたびたび現れるようになった。誰も素性を知らず、声をかけても答えぬまま消える。屏風が邸内にある間だけ、夜ごとその影がさまよったという。

Lore

女は屏風の絵から抜け出た化身とされ、その絵は江戸前期の絵師・土佐光起の筆と判じられた貴重な品であった。持ち主が屏風を丁寧に修復し、大切に納めると女は現れなくなったと『落栗物語』前編は伝える。器物に宿った想いが人の形をとった付喪神の類と解かれてきた。

Traits

害をなす気配はなく、ただ絵の中の姿そのままに歩き、佇み、やがて消える。持ち主の扱いに応じて現れも鎮まりもする気まぐれさを持ち、粗末にすれば夜ごと出歩き、労わって手入れすれば静まる。名画に宿った女の情念が、繕いを求めて人前に立つのだといわれる。

画霊 cover image