米子城下を呪った祟りの亡霊
和尚の幽霊
亡骸は、あの城を見下ろす地に葬れ。わが一念、必ずや城の没落を見せてやろう―― 豪円の言葉は呪いとなり、その死後も夜ごと城下の空を飛びまわった。
概要
大山寺の寺領没収を図った米子城主・中村家と争い、恨みを抱いたまま没した豪円和尚の霊。伝説では、死後の豪円が夜ごと米子の城下に姿を見せるようになり、その祟りによって中村家はついに断絶へと追い込まれたと伝えられている。
出現
米子城を見下ろす豪円山の山頂、大山寺近くに立つ豪円地蔵――伝説が語るのはその麓に広がる城下町の光景だ。豪円の没後、日が暮れて空を見上げると、僧形の影が幾度となく舞う姿が語り継がれてきた。
伝承
米子城主・中村家との寺領争いに敗れたまま没した豪円は、死に際して城を見下ろす地への埋葬と、一族没落への呪いを言い残したと伝わる。没後、家は跡継ぎなく断絶したとされるが、史実の年代とは前後が逆転しており、後世にまとめられた話とみられる。
特徴
遺言に込めた一念だけを動力とする亡霊で、誰かに直接取り憑くことも、手を下すこともない。ただ生前の恨みを体現するように城下の上空にとどまり続け、その存在そのものがじわじわと一族の運を蝕んでいったとされる。