雨音とともに枕元に現れる、座頭の憑き物

夜具と座頭

雨は降っていない。なのに雨音がする。うとうとした拍子に、夜具の端がふと揺れる。次に目を開けたときには、もう誰かが枕元に座っている。それが幾夜も続けば、心まで参ってしまう。

夜具と座頭の立ち絵

危険度・希少度

D
戦闘力

直接人を害する力は伝えられていない。

C
敵対性

脅かし惑わせはするが、深追いはしない。

S
稀少性

ただ一体、一度きりの怪異として語られる。

概要

眠り際に夜具が現れ雨音がし、枕元に座頭が座る。これが出ると気が滅入る一種の憑き物で、祈祷により消え去った。

出現

江戸日本橋のある家に、幾晩も続けて訪れたと伝わる。うとうとと眠りに落ちる間際、決まって同じ気配が忍び寄ってきたという。

伝承

明治5年(1872年)頃、日本橋に住む留という男がこの怪異に悩まされたと伝わる。夜ごと同じ気配に見舞われ、ついには東京で名高い陰陽師へ祈祷を依頼した。この一件は民俗学者・井上頼数が「憑物雑話六則」(『民族と歴史』所収)にまとめて後世に伝えている。

特徴

眠りに落ちる間際、夜具がふと揺れる気配とともに雨の降る音が響きはじめ、気づけば枕元に座頭が座っている。本人以外の目には映らず、手を下すこともないが、夜ごと繰り返されるうちに次第に気力を奪い、人を衰弱させたという。

夜具と座頭のカバー画像