船を呑む穴海の悪神

大魚悪楼

悪樓 / 悪楼 / あくる / 悪魚

凪いだ海がふいに盛り上がるとき、それはもう波ではない。

大魚悪楼の立ち絵

危険度・希少度

A
戦闘力

人の命を奪う明確な攻撃手段を持つ。

A
敵対性

人と見れば襲いかかる、強い害意を持つ。

S
稀少性

ただ一体、一度きりの怪異として語られる。

概要

吉備国の穴海に棲んだとされる巨大魚の悪神。近づく船を丸呑みにするほど巨大で、海路をゆく人々を脅かした。熊襲を平らげて戻る日本武尊が、その背にまたがって討ったと伝わる。

出現

遭うのは、船が狭い海峡へ乗り入れたその真上。凪いだ水面がふいに割れ、船もろとも人を呑もうと巨躯が躍り出る。逃れる術は乏しく、背に飛び乗って刃を届かせるほかに助かる道はない。

伝承

『日本書紀』景行紀や『古事記』に見える吉備・穴門の荒ぶる神を、海路をふさぐ巨大魚として語り伝えたもの。熊襲討伐から戻る日本武尊が、暴れる悪楼の背に乗り佩刀で斬り伏せたとされる。原典に悪楼の名や巨魚の姿はなく、大魚悪楼の呼び名は後世に定まった。

特徴

一頭で船を丸ごと呑み込むほどの巨体を持つ。荒れ狂って海面を乱し、通りかかる舟をことごとく襲う海の荒神である。並の武器は鱗に弾かれて通じず、退けるには巨体に取りついて急所を突くほかない。

大魚悪楼のカバー画像