何もかもをあべこべにする、天狗と天邪鬼の祖神

天逆毎

天逆毎 / あまのざこ / 天佐具売

気に食わない。ただそれだけで、彼女は神を千里の空へ放り投げる。右と言えば左、行けと言えば留まる——世の理をことごとく引っくり返すこの女神から、天狗も天邪鬼も生まれ落ちた。

天逆毎の立ち絵

危険度・希少度

A
戦闘力

人の命を奪う明確な攻撃手段を持つ。

B
敵対性

縄張りや禁忌に触れた者を積極的に襲う。

S
稀少性

ただ一体、一度きりの怪異として語られる。

概要

素戔嗚尊が吐き出した猛気から生まれた女神。人に近い体に獣の顔、高い鼻と長い耳、堅い金属をも噛み砕く牙を持つ。天磐船に乗って疾風のごとく飛び、強力な神さえ千里の彼方へ投げ飛ばす。天狗と天邪鬼の祖とされる。

出現

特定の土地に出るのではなく、神代の物語のうちに荒々しく現れる。意にそぐわぬことがあれば、たちまち荒れ狂って天磐船で飛び回り、立ち向かう神を投げ飛ばして寄せつけない。前後左右をあべこべにしなければ気が済まない。

伝承

誕生の由来は、素戔嗚尊が体内にたまった猛気を息とともに吐き出し、それが形をなしたと語られる。天逆毎は独りで子の天魔雄神をもうけ、天魔雄は九天の王となって荒ぶる神々を従えた。『和漢三才図会』や『先代旧事本紀大成経』に記され、後世これを天狗の元祖とする説も生まれた。

特徴

怪力は凄まじく、堅く鋭い武器も牙で噛み砕き、名だたる神をも軽々と投げ飛ばす。何事もあべこべにせねば収まらぬ天邪鬼の気性を持ち、その血脈から天狗や天邪鬼が生じたとされる。まさに反逆と混沌を体現する女神である。

天逆毎のカバー画像