囲炉裏の火にあたる赤い髪の童
小坊主
小坊主 / こぼうず / 赤シャグマ / 赤坊主
ぱちぱちと爆ぜる炉の火に、小さな手をかざす影がいくつか。おや、と目を凝らせば、赤い髪の子供らがこちらを見て、するりと床板の下へ。――叱ってはいけない。あの子らがいる間、この家の竈の火は絶えないのだから。
概要
宇和島や鬼北のあたりに伝わる、赤い髪をした子供の姿の妖怪。人家に棲みつき、囲炉裏端に現れては火にあたる。赤シャグマ・赤坊主とも呼ばれ、家の盛衰に関わる座敷童子に近い存在と考えられている。
出現
見かけるのは、日の暮れた家の囲炉裏のそばである。山仕事から戻った者が炉端をのぞくと、赤い髪の小さな子供が幾人も火にあたっている。こちらの気配に気づくや、子らはいっせいに床下へ潜り込み、かき消すように姿を消してしまう。
伝承
この童は赤シャグマ、赤坊主とも呼ばれ、四国では家に憑く精霊のように語られてきた。赤い髪の子が住みつく家は富み栄え、いなくなれば家運が傾くともいい、東北の座敷童子と同じく、一家の盛衰を左右する存在として畏れ、また親しまれた。
特徴
人に危害を加えることはなく、見つかれば恥じらうように身を隠す、いたって臆病な妖怪である。その正体をめぐっては、幼くして亡くなった子の霊とも、家を守る精霊ともいわれ、はっきりしない。恐ろしさよりも、どこか懐かしさを誘う童として語られてきた。