住む者が居着かぬ、執着の棲む家

幽霊屋敷

厠から戻れば、井戸端にいたはずの老婆が、もう部屋の隅に座っている。この家は、まだ前の主のものだ。

幽霊屋敷の立ち絵

危険度・希少度

C
戦闘力

驚かせ、転ばせる程度。命までは取らない。

C
敵対性

脅かし惑わせはするが、深追いはしない。

D
稀少性

夜道や家々で、ごくありふれて語られる。

概要

変死者が出た後、その執着心が家に残り、青白い火や老婆の姿で現れる。住人が定着しなくなる家。

出現

越してきたばかりの新しい主人の前に、その屋敷は初日の晩から本性を現す。夜中に厠へ立って何気なく裏手を見ると、井戸のあたりに青白い火がちらちらと燃え、やがて老婆の姿を結ぶ。慌てて部屋へ戻れば、その老婆はもう先回りして室内に座り込んでいる。

伝承

広い屋敷に一人住んでいた老婆が裏の井戸で首を吊り、長く経ってから見つかった。荼毘に付されて買い手がついたが、越してきた者はみな怪異に遭って長続きせず、ついに人が寄りつかなくなった――という筋で各地に語られる。前の持ち主の霊が家に執着して災いをなす、というのが共通の骨格である。

特徴

特定の相手ではなく、家や土地そのものに憑くのが本体で、正体は前の住人の強い執着だとされる。青白い火から老婆の姿を結び、部屋を移る者に先んじて現れて人を追い立てる。手を下して殺すわけではないが、住む者を一人また一人と去らせ、やがて家を廃屋へと導いていく。現代の『事故物件』もその延長線上にある。

幽霊屋敷のカバー画像