妊娠を告げる光る玉

ホゼ

ポッ、ポッ、と宙に浮かぶ光の玉。それは祟りでも脅しでもない。あなたの体に新しい命が宿ったという、静かな知らせだ。この光が体に宿れば、赤子の命の灯となる。そして、その光が消えるとき、命もまた、そこにあったことをやめる。

ホゼ figure art

Danger and Rarity

D
戦闘力

直接人を害する力は伝えられていない。

D
敵対性

人への害意はなく、時に福さえもたらす。

A
稀少性

限られた土地でだけ、まれに語られる。

Overview

ホゼは、岩手県九戸郡山形村(現・久慈市山形町)に伝わる、十円硬貨ほどの大きさの光る玉。人妻がこれを見ると自分の妊娠を悟るといい、光る玉が体内に入ると赤ん坊に取り憑く。魂とは別の、一種の生命力の源とされ、取り憑かれた者が死ぬとホゼも共に失われるという。

Encounter

岩手県九戸郡山形村(現・久慈市山形町)では、人妻がふとした折に、十円硬貨ほどの大きさの光る玉がポッポッと宙を飛ぶのに行き合うことがある。これを目にした者は、そこで自分が身ごもったことを悟るという。目にするのはもっぱら人妻に限られ、前触れなく日常の中に現れる。

Lore

ホゼは岩手県九戸郡山形村(現・久慈市山形町)に伝わる話で、民俗学者・今野圓輔が『日本怪談集 妖怪篇』(社会思想社、1981年)で紹介した。水木しげるも『水木しげるの憑物百怪』下巻(小学館、2005年)で「ボゼ」の表記で取り上げ、『決定版 日本妖怪大全 妖怪・あの世・神様』(講談社文庫、2014年)にも収録している。

Traits

ホゼは、十円硬貨ほどの大きさでポッポッと明滅しながら宙を飛ぶ光の玉として現れる。人妻の体内に入り込むと、宿った赤ん坊に取り憑いてその命を支える。取り憑いたホゼは魂とは別のもので、一種の生命力の源のようなものだという。攻撃や祟りをなす気配はなく、取り憑かれた者が死ねば、ホゼもまた共に失われる。

ホゼ cover image