子らと相撲を取る、盛岡の河童

川太郎

頭の皿が乾くまでは、けっして手を離すな。乾いてしまえば――今度はこちらが川底へ引かれる番だ。相撲に負けた子らは、翌朝きまって濡れた足あとを土手に見つけるという。

川太郎 figure art

Danger and Rarity

B
戦闘力

条件がそろえば、人の命にも関わる。

C
敵対性

脅かし惑わせはするが、深追いはしない。

C
稀少性

広く知られるが、日常で出遭うことはまれ。

Overview

川太郎は河童の異称で、西日本を中心に「かわたろう」「がわたろう」と呼ばれた水の妖怪。岩手県盛岡地方では子供と相撲や追いかけっこをして遊ぶ川辺の存在として語られ、頭の皿に水を湛える間は怪力を振るう。約束事を重んじ、破られると仲間を集めて報復すると脅すという。

Encounter

遭遇するのは夏の川辺。水浴びや魚捕りに来た子供らのもとへ、いつのまにか同じ背丈の童のような姿で交じり、相撲や追いかけっこに誘い込んでくる。人の少ない淵や堰のあたりを好み、日が傾くころに現れやすい。相撲に応じれば皿の水が乾くまでは容易に勝てず、深みへ引き込まれかねない。

Lore

河童の呼び名は地方ごとに大きく異なり、東国の「かっぱ」に対して西国・九州では「かわたろう」が広く用いられ、その地方名は八十余を数える。頭の皿に水を湛える間は勇士の何倍もの力を出すが、水が尽きると力を失うと語られる。捕らえられて許される代わりに詫び証文を書き、以後は悪さをしないと約束する話型が各地に伝わり、その証文と称する品を家宝とする家もある。

Traits

水を離れれば力を失うため、頭の皿には常に水を湛えている。相撲を無類に好み、皿の水が満ちる間は大人でも押し負けるほどの怪力を発揮する。キュウリを好物とし、鉄や鹿の角といった金属を嫌う。人と交わした約束は固く守る一方、破った相手は許さず、仲間を呼び集めて執拗に報復するという。

川太郎 cover image