金沢の堀に潜み男を食らう獺の怪
川獺の化け物
カワウソの化け物 / 金沢城の堀の獺
笠の下で、二つの光が満ち欠けた。日と月を宿した目が、堀端の若者をゆっくりと選び取る。
Overview
加賀・金沢城の堀に棲むとされた獺の怪。艶やかな若い女に化けて男を誘い込み、堀端へおびき出しては食い殺したと伝わる、人を害する個の化け物。
Encounter
金沢城の外堀のほとりに、立派な衣と笠をまとった女として立ち、通りかかる若い男に言い寄る。連れの者に化け物と見咎められ、家へ入るのを止められても、笠を取らずにじっと夜を待つ。
Lore
加賀では、堀の獺が女に化けて寄ってきた男を食い殺したと語られた。夜更け、男と会おうと笠を外せば、その正体は六、七十ばかりの老女で、両眼は日と月のごとく光り、ついに若い男を見つけ出して食らったという。
Traits
悪戯にとどまる並の獺と違い、はっきりと人を殺めて食う。若い女の艶姿と老女の妖相を使い分け、堀という縄張りで獲物を選び、闇に光る双眸で狙った相手を捉えて離さない。