霧の原野をゆく病の翁

百々爺

ももんじい / 百々翁

霧が道を閉ざし、風が骨を刺す夜更け――こつり、こつりと杖の音が近づいてきたら、その老人と、決して目を合わせてはならない。

百々爺 figure art

Danger and Rarity

C
戦闘力

驚かせ、転ばせる程度。命までは取らない。

C
敵対性

脅かし惑わせはするが、深追いはしない。

B
稀少性

各地に類話はあるが、遭うには条件がいる。

Overview

夜遅くの町角に出現する。山に住む野衾が化けたものといわれ、出会うと病気になるとされる。

Encounter

人けの絶えた原野や峠道で、霧が閉ざし風が骨を刺すような夜更けに姿を現す。大きな杖にすがった白髪の老人の姿で、旅人の行く手にぽつりと立つ。都では、暗がりを恐れぬ子どもを叱るときにもその名が持ち出された。

Lore

鳥山石燕『今昔画図続百鬼』の解説に基づく。石燕は名の由来を、関東で化け物を指す幼児語「摸捫窩(野衾の別称)」と、京で子を脅す言葉「元興寺」を掛け合わせた造語だと説く。各地で子を脅すのに使われた言葉が、一体の翁の妖怪像へまとめ上げられたものといえる。

Traits

老いたムササビ、すなわち歳を経た野衾が化けたものとされる。夜と霧を伴って現れ、闇にまぎれて音もなく近づくが、刃を振るう類の害はない。ただ、行き遭った者は必ず病に伏せると恐れられ、その害は後に残る病としてのみあらわれる。

百々爺 cover image