死んだ赤子の魂が宿るフクロウ

たたりもっけ

祟りもっけ / タタリモッケ

森の奥でフクロウが鳴く。ホー、ホー――それは獣の声ではなく、この世に生まれ損ねた赤子の、小さな泣き声なのかもしれない。

たたりもっけの立ち絵

危険度・希少度

D
戦闘力

直接人を害する力は伝えられていない。

C
敵対性

脅かし惑わせはするが、深追いはしない。

B
稀少性

各地に類話はあるが、遭うには条件がいる。

概要

死んだ赤ん坊の魂が宿り、赤ん坊の泣き声で鳴く。不当に葬られた場所に現れる。

出現

夜の森で、フクロウのホーホーという声を聞いたときに姿を現す。とりわけ、赤子が不幸な死を遂げ、葬儀もされずに屋敷のそばへひそかに埋められたような場所の近くで、その声は強く語られる。人魂のような光を伴って小道に現れることもあるという。

伝承

青森県北津軽郡(現・五所川原市周辺)や金木町の民俗資料に、死んだ嬰児の霊が「たたりもっけ」となり、森のフクロウに宿って泣くと記録される。内田邦彦『津軽口碑集』(1929年)や『宮城縣史 民俗3』(1956年)に類例が見える。岩手県遠野地方でも同種の言い伝えが語られている。

特徴

死んだ赤ん坊の魂そのものであり、フクロウの体を借りて夜ごと鳴く。その声は赤子の泣き声だといい、聞く者の胸をざわつかせる。祟りをなさぬまま家に留まれば座敷童子と呼ばれ、家に不幸をもたらすほど強い未練を残せば、たたりもっけとして恐れられる。子を亡くした家では、その声を宿すフクロウを粗末に扱わないという。

たたりもっけのカバー画像
死んだ嬰児の霊がタタリモッケになり、梟にやどって泣く

宮城縣史 民俗3