放置された柿の木が化けた大入道

タンコロリン

タンタンコロリン / 柿男 / 柿の精

採り忘れられた実は、木の中で静かに重くなる。日が落ちるころ、袂を膨らませた入道が門を出て、こぼれる柿の音だけを残し、また木のもとへ帰っていく。柿の木は、実を取らずにおくと、町にさまよい出るものだ。

タンコロリンの立ち絵

危険度・希少度

D
戦闘力

直接人を害する力は伝えられていない。

D
敵対性

人への害意はなく、時に福さえもたらす。

A
稀少性

限られた土地でだけ、まれに語られる。

概要

タンコロリンは、宮城県仙台市に伝わる柿の木の妖怪。収穫されずに放置された古い柿の木が化けた大入道とされ、柿の精・柿男とも呼ばれる。夕暮れ、袂に柿の実を大量に入れ、実をぽろぽろ落としながら町を歩き、ひと回りして元の家の前で姿を消したと語られる。人を害した話は伝わらない。

出現

柿の実が五、六本の木にたわわに生りながら、採られずに放置された旧家に現れるという。日の暮れ、家の陰から入道風の大男がじーっとこちらを見ており、見ているうちに袂いっぱいの柿を落としながら門の中へ入り、大入道は柿の木の前でスーッと消えてしまう。町をひと回りし、元の家の前で失せるともいう。

伝承

タンコロリンは宮城県仙台市に伝わる柿の木の妖怪で、柿の精・柿男の名でも語られる。柳田國男は『妖怪談義』で、名からかつては「転がって来る」と言われたものかと指摘した。水木しげるが自著でこの妖怪を「タンコロリン」と紹介し名が広まったという。江戸期の絵巻等に直接の出典はなく、逸話の資料的裏付けは乏しいとの指摘もある。

特徴

老いた柿の木が、実を採られぬまま放置されると入道の姿に化ける。夕暮れになると音もなく現れ、着物の袂に柿の実を抱え込み、歩きながらぽろぽろと実をこぼしていく。町を一巡りしたのち、もとの柿の木の前でスーッとかき消える。人を襲うことも脅かすこともなく、ただ実を落として歩くだけの、もの静かな大入道である。

タンコロリンのカバー画像