木の実の分け前を守る、山の子供

ヤマンボ

籠を空にしろ、分け前を残せ――さもなくば、お前の足はいつまでもこの森を出られない。奄美の山では、欲張りな拾い手ほど長く迷うのだという。

ヤマンボの立ち絵

危険度・希少度

D
戦闘力

直接人を害する力は伝えられていない。

C
敵対性

脅かし惑わせはするが、深追いはしない。

A
稀少性

限られた土地でだけ、まれに語られる。

概要

ヤマンボは、鹿児島県奄美大島の山中に伝わる妖怪。小さな子供のような姿をしており、山の木の実を人と分け合う存在とされる。木の実を拾うときは全部を拾い尽くさず、ヤマンボの取り分を残すのが習わしで、破ると道に迷わされるという。

出現

強い北風が吹いた翌日など、木の実が多く落ちた日に山へ入ると出会いやすいという。ただし人前に進んで姿を見せることはなく、椎の実を残らず拾ってしまうと、帰り道で何度も同じ場所に出てしまい、山中をさまようことになる。

伝承

その名は、都成南峰・永井竜一『奄美史談:附・南島語及文学』(1933年)や、奄美の民俗研究家・恵原義盛『奄美怪異談抄』などに見える。奄美方言では、山中の呼びかけに応じる山彦の現象そのものをヤマンボと呼ぶ地域もある。

特徴

普段は大木の根元に静かに座り、人の気配を感じるとすばやく後ろへ回り込んで姿を隠す。山の木の実を人と分け合う仁義を重んじ、取り分を残さず拾い尽くした者には、呼びかけに「うーい」と応じるふりをして同じ道を何度も歩かせ、山中で迷わせるという。

ヤマンボのカバー画像