二つの塚を行き来したがる蓮台野の女怪

二つ塚の化け物

「我を、あちらの塚へ連れてゆけ」。応じれば鬼女となって暴れ、拒めば夜ごと声を上げ続ける。根負けして背負い続けた男に残されたのは、恐怖の記憶と、小さな袋いっぱいの金子百両だけだった。

二つ塚の化け物の立ち絵

危険度・希少度

D
戦闘力

直接人を害する力は伝えられていない。

C
敵対性

脅かし惑わせはするが、深追いはしない。

S
稀少性

ただ一体、一度きりの怪異として語られる。

概要

二つ塚の化け物は、京都・蓮台野に伝わる女の怪異。夜ごと二つの塚から怪しい火や声が上がり、それぞれの塚を行き来したがる女が、通りかかった人間に背負われることを望んだという。

出現

大嵐の晩、噂の真偽を確かめに蓮台野の塚を訪れた男の前に、顔色の悪い中年の女が現れる。「火の燃える塚へ連れて行け」と乞われるままに背負って運ぶと、女は鬼女の姿となって鳴動し、今度はもとの塚へ戻せと繰り返し求めてくるという。

伝承

京都・蓮台野には、約二百メートル離れた二つの塚があったと伝わる。塚の間を渡りたがる女を背負って何度も往復させた男の話が残り、女は望みが叶うと小さな袋を渡し、その中には金子百両が入っていたという。以後、この塚にまつわる怪異は起きなくなったと伝えられる。

特徴

この女は生前の姿のまま塚のそばに立つが、いったん背負われて隣の塚に入ると、鋭い牙を持つ鬼女へと姿を変えて騒ぎ立てる。塚から塚への行き来を望みが叶うまで幾度も繰り返させ、満足すると人間の姿に戻り、運んだ礼として金子を授けて塚の内へ消えていく。

二つ塚の化け物のカバー画像