津軽の川辺を治める、河童の主
水虎様と水神様
キュウリ一本で、子の命を川と取り引きする。
概要
青森県津軽地方、岩木山の麓に祀られる水神。龍宮の眷属とされ、この地で河童を指すメドチを統べる。水難から人を守る守護神であると同時に、子供を水底へ誘う恐ろしい神という、二つの顔を併せ持つ。
出現
岩木川流域の祠や川辺、路傍に、河童の姿をした木像・石像として据えられる。水面をじっと見つめる子供は、川底へ招かれている予兆とされ、旧暦五、六月には初なりのキュウリを流して子の難を避けた。
伝承
一体が四十八匹のメドチを従え、己の位を上げるため配下に子をとらせるという。明治の初め、木造の実相寺の住職が水難の頻発を憂え、祈祷によって河童を水虎大明神へと昇格させ、雌雄の像を祀って荒ぶる霊を鎮めたと伝わる。
特徴
供物を絶やさぬ家は水難から守られるが、怠れば子をさらう。この河童型の神とは別に、妙見信仰と結びついた女神型の水神様もあり、地域では両者が並んで祀られ、水辺の暮らしを見守ってきた。