つむじ風に潜み、当たった者に悪病を負わせる

狐の風

きつねのかぜ

野末をひと巻きの風が走り抜ける。振り向いたときにはもう遅い——その風は、狐の気を負っている。

狐の風の立ち絵

危険度・希少度

C
戦闘力

驚かせ、転ばせる程度。命までは取らない。

C
敵対性

脅かし惑わせはするが、深追いはしない。

A
稀少性

限られた土地でだけ、まれに語られる。

概要

風を負うと精神異常になる。狐の舌を吸うと化かされないという風習がある。

出現

野を吹き抜ける旋風(つむじ風)として現れる。佐賀の地では、急な旋風に出くわして風を身に受けてしまうことを何より恐れ、もし出くわしてしまったなら、唾を三度吐いて身を守るのがよいと伝えられた。

伝承

佐賀の地に伝わる俗信で、風を負うとは悪病に罹ること、すなわち狐に憑かれることを意味した。太古の蛇信仰の次に狐信仰が現れたとされ、『日本霊異記』にもそれらしい話が見えるが、その頃の狐はまださほど力を持たなかったともいう。

特徴

姿を持たず、旋風となって人を襲うのがこの狐の気である。当たれば人を病ませ、心を狂わせるという。人々はこれを恐れ、捕えた狐の舌を分け合って生のまま吸い、化かされぬまじないとした。その舌はいかに小さく切っても、噛むうちに口いっぱいへと膨れ上がるという。

狐の風のカバー画像