数百の蜘蛛が集う殺しの火の玉

蜘蛛火

夜の野を、ひとかたまりの火が滑っていく。近づいて正体を知る頃には、もう遅い——それは数百の蜘蛛が寄り集まった、生きた焔。ひとたび触れた者は、二度と朝を迎えない。

蜘蛛火の立ち絵

危険度・希少度

B
戦闘力

条件がそろえば、人の命にも関わる。

C
敵対性

脅かし惑わせはするが、深追いはしない。

A
稀少性

限られた土地でだけ、まれに語られる。

概要

大和国磯城郡纏向(現在の奈良県桜井市)に伝わる怪火。数百匹の蜘蛛が寄り集まって一つの火の玉となり、夜の空を飛ぶ。これに当たった者は命を落とすと恐れられた。

出現

夜、野を行く者の前に、闇を割って一団の火の玉が音もなく飛来する。目を凝らせば、それは無数の蜘蛛が絡み合って燃える塊で、逃げ遅れて触れた者は落命するという。人々はこの火を恐れ、暗くなってからの野道を避けた。

伝承

伝承。数百匹の蜘蛛が一塊の火と化して虚空を飛び、当たれば死ぬという怪火が、この土地に語り伝えられた。正体を蜘蛛の群れと見た点に、空を渡る不可解な火の玉を、身近な生き物へ結びつけて説き明かそうとした人々の想像がうかがえる。

特徴

無数の蜘蛛が身を寄せ合い、一個の燃える塊となって飛翔する。まるで統率された群れのように向きを変え、闇を裂いて渡っていく。ひとたび触れれば人の命を奪うが、その火のうちで蜘蛛たちがどう燃えているのかは、誰も見極められない。

蜘蛛火のカバー画像