荒天を告げる漁の巨人

足長手長

あしながてなが / 手長足長 / 足長人 / 手長人

沖の松明が近づくとき、漁師は網を捨てて舟を返す。足長が水辺に立てば、空はもう荒れると決まっている。

足長手長の立ち絵

危険度・希少度

D
戦闘力

直接人を害する力は伝えられていない。

D
敵対性

人への害意はなく、時に福さえもたらす。

B
稀少性

各地に類話はあるが、遭うには条件がいる。

概要

足の並外れて長い足長人と、腕の並外れて長い手長人という二種の巨人の総称。中国の『山海経』の長股国・長臂国に由来し、日本にも伝わった。二体が一組となって漁をし、海辺に姿を見せると天候が荒れる予兆とされる。

出現

夜の磯や沖に、松明の火とともに遠く現れる。肥前平戸の神崎山付近では、九尺もの長い足で立つ影が夜釣りの漁師の前に姿を見せたと語られ、その出現は暴風雨の到来と重ねて恐れられた。

伝承

松浦静山の随筆『甲子夜話』は、平戸の海で夜釣りをした侍主従が足の長さ九尺ほどの者を目にした話を記す。従者はこれを足長という妖怪と呼び、現れれば必ず天候が変わると告げて急ぎ引き返したところ、帰る道中で激しい雨に遭ったという。

特徴

足長人が手長人を背負い、手長人が長い腕を伸ばして魚を捕らえる、二体一組の漁を行う。人を直接襲うことは伝わらないが、その姿は暴風雨を伴い、現れること自体が荒天の前触れとして漁師に忌まれた。

足長手長のカバー画像