松代の山にひそむ六足の大蛇

野守(のもり)

殺したはずだった。だが胴を裂いてから三年、男の首は落ちる——山は、忘れない。

野守(のもり)の立ち絵

危険度・希少度

A
戦闘力

人の命を奪う明確な攻撃手段を持つ。

B
敵対性

縄張りや禁忌に触れた者を積極的に襲う。

A
稀少性

限られた土地でだけ、まれに語られる。

概要

信州松代の山中で若者を襲ったとされる、桶のように太い胴を持つ六本足の大蛇状の怪。斬り殺されてもなお毒気を放ち、関わった者を病ませ祟るという。医者は蛇ではなく「野守」という虫だと説いた。

出現

仲間と薪を伐りに山へ入った若者の脚に、突如として絡みつき、喉笛を狙って襲いかかる。人けのない山道でこそ現れ、鎌のような刃物がなければ振りほどくのも難しいとされる。

伝承

建部綾足の随筆『折々草』『万遊記』が伝える。斬られた亡骸は全長およそ三メートル、六本の足それぞれに六本の指を備え、頭と尾は細かった。父は「山神に違いない、祟る」と息子を勘当したという。

特徴

生きて人を襲うだけでなく、殺されてのちにこそ真価を現す。腐り出した亡骸は凄まじい悪臭を放ち、触れた者へ激しい頭痛となって毒気を移す。井守にも家守にも属さぬ、山を守るがゆえの「野守」だと説かれる。

野守(のもり)のカバー画像